ManCityを追うものは一兎を得ず

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ディフェンスがいないなら攻撃的にすればいいだけ プレミアリーグ 第21節 vs Everton


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引用:Mancity公式Twitter

 

こんにちは。

tadashiです。

 

前回対戦の記事はこちら

Mancityの守備に言及しています。


Mancityの守備は大丈夫? 第7節 vs エバートン - tadashicityのブログ

 

 

プレミアリーグのこの過密日程は今日でおしまい。

しかし、以下の記事にある通りリーグ全体で12人の怪我人が出てしまったようで、日程から考え直した方がいいかもしれません。

 

今日の相手はエバートン。成績不振により監督交代があり、名将アンチェロッティが指揮。ここまで2試合敗けがありません。

Mancityは対エバートンでは直近13試合を見ると8勝4分1敗と勝ち越しており、相性の良い相手。しかし、過去エバートンに4点を取られて負けていることもあり、嫌なイメージもあります。

気を抜かずにしっかりと勝ち点3を取りに行きましょう。(ハイライト動画一番下にあります。)

 

[フォーメーション]

◻️Mancity

3-4-2-1
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Rodriを右CBに置いた3バック。普段SBとして試合に出ているMendyとCanceloをWBとしている。Canceloはチェルシー戦以来のスタメン。

MahrezとFodenは2シャドーのような形。

エバートン戦これまで4試合5ゴールのJesusがワントップでスタメン。今日も暴れてほしい。

 

◻️Everton

3-4-1-2
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アンチェロッティは3バックを採用。ディフェンス時には4バックとする可変式。

古巣対戦のデルフとアイスランド代表のシグルドゥソンがゲームを組み立てます。

ユベントスから27億円で加入したキーンが控えで、2トップはリシャルリソンとカルバートルーウィンです。

ベルナルジがウォームアップ時に膝を痛め、トムデイビスが代わりに出ています。

 

[今日のポイント]

◻️可変式のエバートン

◻️大当たりのJesusにパスを出せる構造

 

 

◻️可変式のエバートン

両チームのプランを整理。

Mancityの攻撃は、両WBをワイドに張らせて、2シャドーとJesusの位置を近いところに起きます。

後ろのビルドアップは後ろ3枚と2枚のセンターの5人が基本。状況に応じて、FodenやMahrezがサポートに入ります。

 

GundoganやDe Bruyneは前線の動きに合わせて縦パスを通し、相手ディフェンスの位置をずらしいてきます。

 

守るときは、WBが後ろに下がりすぎないように、エバートンのWBが上がったときについていくようにしていました。

相手のボール保持をある程度許容した442でのブロックではなく、前半はワントップのJesusがファーストディフェンダー。パスを限定して、シャドーとWB、CMで追い込んでいました。

今CBがいないことで、守備に不安を感じる。さらにMendyとCanceloにも守備には一抹の不安がある。それならもう全員で攻撃させればいいじゃん!というのがこの3421だと僕は思う。諸刃の剣って感じがしてすごくいい。絶対にリバプール相手にはできない。

 

エバートンはMancityにボールを保持されることを考え全体としては引きぎみ。ビルドアップは、デルフを中心に、出口がないところにシグルドゥソンが顔を出して繋ぎます。攻撃時はトムデイビスをトップ下に置いていたのでそこからの組み立ても期待していたのかもしれませんが、後述する守備時のポジションにより、トップ下の位置で決定的な動きはできていなかったと思います。

なので前半は、前線の動きやCBのオーバーラップに合わせてボールを送る攻め方しかできていなかった。そもそも8分のコールマンの決定機以外、目立った攻撃もなかったので狙いも見えにくかったです。

 

守備では4-4-2のブロックを作っていたエバートン

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試合はほぼMancityがボール保持していたので、左サイドで守備をするデイビスはそのポジションからなかなか離れられずにいました。それもあって、センターの二人がキープしたその先がサイドか2トップしかいなく、またボールを失う、という悪循環で試合が進みました。(途中からデルフをアンカーにしているようにも見えましたが状況が変わるわけでもなく)

 

またエバートンが442で守ることでMancityにとって良いことがあります。


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(以下 青がMancity。実線が人の動き、点線がボールの動き)

フォーメーションの組み合わせで考えるとMancityのCMがボールを持ったときにパスコースがとても多い。また、3トップはエバートンの四角形の中にポジションを取ることができ、マークの曖昧さを産み出せます。2トップと中盤以下の間が空きすぎているところもMancityにとってプラスでした。

 

ということで、前半に少し言及します。

 

前半は左サイドからの崩しからチャンスを作るのが多かったMancity。

1分に、MendyとFodenの縦関係のワンツーから突破したり、7分、28分にあったMendyのオーバーラップにGundoganがスルーパスで合わせてゴール前を脅かすシーンがありました。

Mendyのオーバーラップは中途半端な位置にいるFodenにコールマンが釣りだされることで後ろのスペースが容易に使えました。


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Fodenが下りてきて、Gundoganとパス交換することでコールマンを釣りだしている。

 

13分のオフサイドにより取り消しになったFodenのゴールも、Canceloがハーフスペースでボールを受けたことからディフェンスのずれが生まれています。


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前半はボールポゼッションで上回るMancityが何度かゴールに迫りましたが得点はなし。

エバートンはほとんど攻めていなかったのでなにかしらの対策が必要です。

 

 

◻️大当たりのJesusにパスを出せる構造

後半はJesusが大活躍です。

 

前半と変わらずボールを保持するMancity。少しずつエバートンの守りかたにも慣れてきて後半開始早々に先制します。

(アンチェロッティが前半と同じシステムで後半を始めたことに少し驚きました)

 

51分

Gundoganの針の穴を通すような縦パスをJesusが受けて右隅にボールをネットに突き刺します。(ハイライト動画あり)

GundoganはMendyから横パスを受け、体を開きながらJesusへの縦パスを選択。相手の足元ギリギリを通してぴったりとJesusに通しました。お見事。

 

 

58分。

立て続けにJesusがゴールを決めます。

エバートンに無類の強さを発揮するJesus。これで5試合7ゴールとなりました。

縦パスを受けたFodenからMahrezへ。MahrezかJesusにラストパス。Jesusはニアにボールを流し込むだけでした。

 

このシーンにも見えましたが、Jesusに対してパスが何度も出ていたのはMancityの配置に原因があります。ボールを持った選手に対して常に複数のパスコースを作り、それでいて曖昧なポジションにより、マンマークされないようにしています。エバートンはボールウォッチャーになり、その先のJesusまで行き渡らなかったのだろうと思います。そのおかげで、今日のJesusにはラストパスが何度も通りました。エバートンディフェンスの視線を釘付けにしてJesusへの意識を薄れさせる。今日のMancityは「最後はJesus」という意識が統一されていたように思えます。

 

59分

エバートンが動きます。

コールマンに代えてウォルコットへ。3バックから4バックにして、4231に変えました。


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しかし、2トップでMancityの3CBにプレスがかけられていたのに、1トップになってしまったので、CBがボールを持ち上がることが容易になってしまった。


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攻撃面ではSBをフリーにさせられ、そこにボールを誘導され、パスコースを封じられロングボールだげか攻め手となってしまいました。

 

それでも72分に得点し、1点差までエバートンは追いつきます。Mancityのディフェンスラインの連携はもろく、クロスに対してはマークが曖昧になり、ロングボールに対してはばたついてしまう。早く本職のCBが戻ってきてほしいと本気で思う瞬間です。

 

エバートンはさらにモイズキーンを投入し、442で攻めます。しかし、Mancityはそれに合わせるようにD.silvaを投入し、ゲームを閉じることに成功しました。


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やはり、このベテランは展開を読む力が抜群です。飛び込むところ、落ち着かせるところを絶妙にとらえ、相手の勢いを殺すことに成功していました。

 

これで2連勝です。年始を最高な形で始めることができてホッとしています。

 

[結果]

Mancity⚽⚽ : Everton⚽ 2 - 1

Jesus(51)、Jesus(58)、Richarlison(72)

MOM : Jesus

エバートンに相性のいいJesusが2得点でマンオブザマッチ


Man City Xtra on Twitter: "🎥 All the goals & highlights from the 2-1 victory over @Everton! [via @ManCity] #MCFC @premierleague https://t.co/sm8OJqjxwJ"

 

リーグはしばらく空きますが、次はFAカップ3回戦、そしてミッドウィークにカラバオカップ準決勝マンチェスターユナイテッド戦が控えます。直近のリーグ戦では負けてしまったので、カップではぜひとも勝ちたいところです。

D.silvaが復帰し、Stonesも練習に参加しています。Laporteもそろそろ全体練習に復帰するようなので、CL決勝ラウンドの前にはメンバーを揃えて勝ち進んでいってもらいたい!

 

それでは!