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J1リーグ 第29節 浦和レッズ vs FC東京 17年という時間とブラジルとの関係

こんにちは。初めまして。

tadashiです。

 

私はマンチェスターシティの試合レビューやマンチェスターシティの変な企画をブログに書いておりますが、今回初めてJリーグの試合を書きます。

これまでは「Jリーグ」そのものを楽しんでいましたが、勝ち負けで盛り上がりたいと思い、より熱を入れてFC東京を応援することにしました。

よろしくお願いします。

 

毎試合追いかけるようにしたのは昨シーズン。2位でした。惜しかった!

今年はどうなんだ長谷川健太さん!

 

 

それでは、試合を見ていきましょう。

 

スタメン

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浦和レッズのホーム 埼玉スタジアムでの試合。

浦和レッズは4-4-2。興梠と武藤の2トップで中盤はフラットな4枚です。

ベテランの年齢にもなっている柏木、槙野がスタメンに入っています。

 

アウェイのFC東京は1トップに永井、トップ下にレアンドロを置いた4-2-3-1。ダブルボランチは、安部とアルトゥールシルバ。

安部は今シーズンとてもいいですね。運動量もあって、過密日程の中チームを救っていると思います。

個人的に推したいのは、内田篤人が引退した翌日ぐらいに東京で初出場を果たした中村拓海です。ボールの持ち方がどことなく内田篤人っぽくて、冷静だし、良いなぁと思っています。

 

 

両チームの狙い

 

浦和レッズの攻撃


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まずはホーム浦和レッズ

SBが高い位置をキープし、東京のSHの押し下げていました。

システムは4-4-2ですが、柴戸がバランサー。汰木が内に入ってきてアンカーとIH2枚のような形にもなっていました。

長澤は2トップに近い距離を取り、2トップと合わせて1トップ2シャドーにも見えました。

攻撃時のシステムは2-1-4-3とも言えます。

 

1試合を通して浦和レッズを見ましたが、特に前半はビルドアップに固執してませんでした。後半は攻めなければいけないし、東京も下がっていたのでポゼッションせざるを得ない状況だったかなと思います。

興梠が前半はポストプレー、後半は東京DFラインの裏を取るなどやっぱりベテランとして経験を存分に活かすようなプレーだなと感じました。武藤とポジションを変えながらパスコースに顔を出してチームに貢献。

あと目に留まったのは、汰木。システムでは4-4-2の左SHだけど、IHのように振る舞ったり、ワイドでボールを持ったときに切り込んでシュートも打てる。万能だなと。

 

気になったのは柏木。プレーがサッカーという感じがしない。前の選手に当ててなにも考えずにポジションを上げるシーンが多く、背後のスペースへの危機管理が少ない。それも影響してか、特に後半はビルドアップのパスが東京に何度も引っ掛かる。

立ち位置が悪いんだと思います。

 

 

東京の守備にも言及します。

先制したのもあってリトリートの時間が長い。追ったとしても永井が前線で追うぐらい。受けてたって、取れたらショートカウンターというのが東京のスタイル。

そのなかでも、ダブルボランチの安部とアルトゥールシルバの距離感、相手が崩れたときのレアンドロのスプリントSHの運動量はこの勝利に間違いなく役立っていた。

後半は体を投げ出したりするシーンも見えて、気持ちがまず浦和に勝っていた。見ていて、応援したいと思った。

 

今シーズンの東京は4-3-3を採用し、高萩や若手の品田をアンカーとして起用していましたが、高萩も怪我をして(この試合で復帰)、品田も疲労してることを考えるとダブルボランチという選択になったのかもしれません。

当初は、上で述べている浦和の1トップ2シャドーに対して、2CBとダブルボランチで対応する意図があるかと思いましたが、過去の試合を見ると品田が出ないときはダブルボランチにしていました。

上の図では、浦和のSBにSHが下りてるように描いていますが、あくまでこれはボールサイド。反対のサイドではSBが浦和のSBをケアしていました。

 

 

FC東京の攻撃


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アウェイ FC東京の攻撃。

浦和と同じようにビルドアップには固執せずに前線に蹴り混みカオスを創出。狙いは田川が多かったかな。

セカンドボールを拾えると、技術力もあるチームなので三田やレアンドロも加わりながら永井へのスルーパスを狙ったり、レアンドロがドリブルを仕掛けたりしていました。

受けてショートカウンターが基本スタイルだと思っているので、スピード感のある攻撃が見ていてとても気持ちいい。

特にいつも思うのが原大智レアンドロからのパスを受けるため、クロスしたり直進したり、途中交代で体力も余ってるため、浦和の守備の空いてるスペースに爆走。身長があり、スピードもあり、将来が楽しみです。もっとパスが来るようになれば得点ももっと取れるはずだと思いました。というか思っています。

 

永井は中央を基本ポジションとしながら、浦和SBの裏を狙う動き。

2人のSHは内側に絞り、SBのオーバーラップするスペースを空けておきます。

こういうスピーディーなチームはSBが深いところまで上がれないことが多いです。戻るの疲れるから。中村も小川もCBのパスの逃げ道になりながら、チャンスを伺ってゆっくり前進していました。

三田のようなボールを持てる選手がいてくれるとSBは安心してオーバーラップできますね。

 

 

少しだけ浦和の守備

トーマスデンの個人能力が高いのでそこに甘えている印象もありました。

柏木が背後のスペースを捨てて上がってしまうのでレアンドロや田川はやりやすかったのではないかと。

2トップは東京のダイヤモンドの形に対して、ボールホルダーへのプレスとアンカーへのパスコースをしっかり消していたので、東京はSBに当てる→CBに戻す→GKへ→ロングボールで田川というのは何度も見られました。しかし、このロングボールを狙っていたわけでもなく、逆に利用されて前進を許していました。

うーん、守備に関してははっきりしていなかったと感じたのが正直な感想です。

 

 

試合の経過

前半開始

15分間見て思ったのがやっぱり興梠はうまい。下がってボールを受けるのが抜群にうまい。Jリーグではもうゆとりすら感じる。15分で巧妙に二回。

 

7分

左サイドのパス交換から武藤のミドル。柏木と汰木と武藤の3人。

苦手意識があるからなのか初めは押し込まてるようにも感じました。

 

18分

レアンドロと永井で浦和にプレス。15分を過ぎてからは、浦和のビルドアップに綻びが見えたらプレスにいっていました。

「綻び」というのは、例えば、浦和が左の槙野からトーマスデンにパスが出されるときに、永井が槙野のパス方向に進める状態で、トーマスデンが受けて、トラップを右に流したときです。そこでレアンドロが真正面、永井がトーマスデンの左からプレスをかけるという感じ。

このシーンはまさにそうですね。

 

ボールを奪ってゴール前までいきましたが、さらにそれを捕られて浦和のカウンター。武藤から興梠へスルーパス。シュートは枠外。

 


東京はこの時間まで、SHが中に入ってSBのスペースを空けるけど、前半は浦和に押し込まれてる印象。やっぱり浦和の両SBが高い位置キープするからなかなか思いきって上がれませんでした。

 

33分

槙野のパスをレアンドロがカット。そのままシュート。

30分を過ぎた辺りから浦和のパスが引っ掛かり始めます。東京からするといい流れ。

 

37分 永井のゴール!待望の先制点!!

きっかけは林からのパントキックルーズボールが浦和の方にこぼれて、柴戸が持ち上がろうとしたところをアルトゥールシルバがスライディングでカット。距離感がいい!

その瞬間に中村拓海が右をかけあがる。ハイライトでもよくわかりますが、中村は即座にポジションを上げ、アルトゥールシルバからのパスを呼び込んでいました。
中村拓海のダイレクトのグラウンダーのクロスでDFラインが下がり、レアンドロが浮いた。こぼれ球がレアンドロの前にこぼれ、あとは永井がしっかりとつめてくれました。

 

45分

これまたキーパーから。

ルーズボールを中村拓海。永井が浦和のDFライン背後に裏抜け。スルーパスを通しました。

 

 

後半開始

田川→内田に交代。田川も悪くなかったです。

 

後半始まって感じたのは、東京はSHが浦和のCBまでプレスに行ってしまうこと。同サイドのSBは大変だし、全体のスライドも面倒。永井かレアンドロがいくように決めればいいのに、と思っていました。
それなのに割りと守りが効いたのは浦和のビルドアップの繋ぐエリアが狭い。詰められたその先をデザインしてない、もしくはわかりやすくて狙えてるからだと思いました。

 

浦和は得点がほしいので4バックに対して、4枚を並べてチャンスを作ろうとします。しかし、東京の中盤がパスコースを塞いでるので結局ブロックの外側を回すことになる。
中盤2~3枚でパスコースがなくなる浦和の立ち位置は考えた方がいい。というのが感想です。

 

55分、64分は私の大好きな勝利への執念

53分は内田のサイドライン際のふんばりと小川のフォロー。結果的にクロスまで行っているし、64分の東京の体を投げ出したシーンもとても良いです。


さすがに東京は引いて、浦和が攻める展開。浦和は浦和から見て右からが多く、右に右にボールを回す。狭くなってスペースが消えていました。

 

70分 レアンドロから原大智へのスルーパス。ここ最近言われている

 

レアンドロ原大智にパスを出さない

 

このシーンはネットでも盛り上がっていました笑

今日はね、アダもディエゴもいなかったので。

 

 

75分

浦和のクロスから興梠のバックヘッド。

幅とってカットインからのクロス。

興梠のボール予測が素晴らしい。自分だけ残ってバックヘッド。

 

76分 高萩が復帰します。永井と交代。レアンドロがトップに入り、高萩がトップ下。

 

高萩はベテランの年齢になってより熟成されたように感じる。顔を出す位置、パスのスピードや場所、試合の流れを読み取って的確なプレーを選択。ベストじゃなくても瞬時にベターが選べる。橋本拳人がいなくなって、頼れる中盤は高萩だよ!


東京はスペース埋めるのが早く浦和の縦パスが全然入らない。プレッシャーも試合終盤でも早い。後ろ向いたら絶対一人はプレスにいく。

 

最後まで浦和の攻撃を守りきった東京が2003年以来の埼スタでの勝利!そしてシーズンダブル!森重の表情がこの感動を物語っていました。

 


ところで浦和はなにか抱えているのか?って思うほどいまいち。

なにがいまいちかって、ビルドアップで捕まりすぎてる。みんなボール受けてから次を考えてる。東京はそこを突いて、早いプレスを繰り返していたので「猛攻」というほどの攻撃を受けずに済んでいました。

 

あと、何度も言いますが中村拓海。本当にいいです。

ぜひ、彼がボールを持ったときのボールの位置、見ているところ、前線への上がるタイミングに注目してください。

 

あと、Jリーグで有望な若手SB教えてください!

 

結果

浦和レッズ

FC東京

 

37' 永井(FC東京)

 

ポゼッション  65% : 35%

シュート 13本(2本) : 11本(5本)

シュート一本に対するかかった時間で見たら面白そうな結果になりそうでした。

 

 

 

今回はここまでです。

FC東京の試合を書く、という気持ちで試合を見たけど、普段見ている印象と全然変わりませんでした。

しかし、ブラジルトリオではなく、レアンドロ+日本人で浦和に勝利というのはうれしい結果です。

レアンドロはボールの扱いもうまいし、ここぞというときにスプリントもするし、ブラジル人同士のコンビネーションも素晴らしい。ただ、その他の選手とのコンビネーションやフィニッシュへの形が少なく感じているので、もっともっと連携を深めてブラジル人だけに頼らない攻撃を構築してほしい。

 

 

また、書けたらいいです。

 

それでは!