ManCityを追うものは一兎を得ず

水色と白

マンチェスターシティとレアル・マドリー。時々それ以外

MENU

ブレイズペンタゴンの魔の手 第21節 vs シェフィールド・ユナイテッド

f:id:tadashicity:20210131120211j:image

 

こんにちは。

tadashiです。

 

怒涛の1月最後の試合。9連勝という最高の形で2月へ。1試合少ないながら2位との勝ち点差も開いており、2月の結果次第ではいよいよ優勝もあり得るか!と期待してしまいます。

 

では、さっそくシェフィールドユナイテッド、通称ブレイズ戦を振り返っていきましょう。

 

 

 

 

結果

マンチェスターシティ 1  -  0  シェフィールドユナイテッド

 

9’ ジェズス(asisst by フェラン・トーレス

 

 


HIGHLIGHTS | MAN CITY 1-0 SHEFFIELD UNITED | JESUS GOAL & TORRES ASSIST

 

 

スタメン

両チームのスタメンはこちら

f:id:tadashicity:20210201230445p:plain



 

マンチェスターシティ ホーム 4-3-3

ジェズスがスタメン復帰。そして決勝ゴールの活躍。

前節からは5人を入れ替え

カンセロ、ロドリ、ストーンズスターリング、マフレズを代え、それぞれウォーカー、フェルナンジーニョ、フェラントーレス、ジェズスを起用。

CBラポルトは久しぶりの出場。ルベンディアスストーンズのコンビになってからチームも負けなくなったこともあり、最近のファーストチョイスではなくなっています。

デ・ブライネは怪我。2月末に復帰できるか、というところ。

 

 

■シェフィールドユナイテッド アウェイ 5-3-2

前節からは4人を入れ替え。

CB、WB、2トップの4人です。

WBで出場していたブライアンはシティの下部組織出身だとか。シティの下部組織出身イレブンなんて企画も面白そうです。

今日はベルゲが怪我で離脱中。ぬるぬるとサイドをドリブルで運んでクロスを上げてたのはかなり厄介だったのでいないのでホッとしました。

 

苦しめられた選手

■マクバーニー

マンチェスターシティの弱点をしっかりとついて、危ないシーンを作り出したマクバーニーを選びたいと思います。

体を預けてポストプレー。落とした先でシュートを打たれた終盤のプレーはヒヤヒヤしました。

それにしても競り合いが強かった。

80分までシュート2本だったブレイズでしたが、彼が投入されて15分間で2本ですから、効果は絶大でした。

 

 

ペンタゴンに囚われたフェルナンジーニョ

試合は1-0の僅差での勝利。ポゼッションは75%がシティ。

こういった試合は、えてして「点差以上に実力差の出た試合だった」という評価がお決まりですが、今日の試合に限っては違います。

ほとんどの人が「シティがなんとか勝てた」ではないでしょうか。

 

たしかに、一方的な展開で、ブレイズのカウンターはほぼなし。ひたすら中盤の3枚がフル稼働で動き回る試合でしたが、打ったシュート10本のうち4本はブロックされ、4本はセーブされています

9分の先制点がなければ、引き分けていた可能性が十分にありました。

そこで今日はブレイズの守備とそれを崩そうとしたシティの攻防をピックアップしたいと思います。

 

 

まず、見ていただきたいのは以下の図。

 

f:id:tadashicity:20210131234207p:plain

章のタイトルの通り、ペンタゴン(五角形)を利用して中央からの展開を排除する戦術をブレイズは実行します。

2トップと3センターが縦にコンパクトに五角形を作り、アンカーのフェルナンジーニョを包囲していました。

ルベンディアスに無理にプレッシャーはかけません。ゆったりとそれでいて効率的に

2トップは距離を近づけ、フェルナンジーニョへのパスコースを遮断

当然、パスコースは両サイドのラポルトとウォーカーとなるので、出そうとしますが、3センターの両サイドのフレックとランドストラムがそれも虎視眈々と狙っていました。

 

 

f:id:tadashicity:20210131234230p:plain

続いての図です。

それでも百戦錬磨のシティです。ルベンディアスがうまくタイミングを外してラポルトやウォーカーにパスを出します。

この試合再三見られた光景ですが、両サイドのラポルトとウォーカーは上の図の円で記された3センターの脇をドリブルで仕掛けます。これは、パスコースが限定されていることから、マークのずれを生むためのビルドアップのためのドリブルです。

 

ここで素晴らしかったのが、ブレイズの3センター。ものの見事にスライドします。

例えばラポルトがボールを運んだ時は、ランドストラムとノーウッドがシティの左サイドをケア。CBとWBを合わせると、シティがラポルト、ジンチェンコ、フォーデンの3人に対して4人いるので局所的に数的優位です。 

 

一方シティは、ブレイズの3センターの背後を見てみると6人いるので、一度でも中に入れば逆に数的優位となり、仕掛けられるはずでした。

しかし、サイドに追いやられ、局所的に過密状態にされ、これまたパスコースがありません。後ろに下げるしかなくなり、またルベンディアスにボールが渡るというシーンが何度もありました。

33分に見られたフォーデンのドリブルは、この状況を打ち破る一つの手段ではありましたが、得点につながるようなシーンはなかったです。たしかにフォーデンはうまかったですが。

 

 

f:id:tadashicity:20210131234313p:plain

縦のパスコースもなく、そもそも中央のスペースがなさすぎるので、シティの選手たちは少しずつブレイズのペンタゴンから離れていきます。

 

特に前半に見られたシーンが上の図です。

左から下げられたボールに対して、ギュンドアンがロドリの横まで下りてきます。そのギュンドアンは、ボールを受けると相手ゴールに背を向けたまま、右サイドへ展開。同じくペンタゴンから外れたベルナルドやその先のフェラン・トーレスへ一発で通すことを試みていました。 

しかし、今日のブレイズのスライドは一級品でした。どんなサイドチェンジでもフレックスとバルコックは間に合うんです。フェラン・トーレスかベルナルドに通った時に2対1となっているのが理想だったはずのシティが、サイドチェンジ後もつまってしまいます

 

 

f:id:tadashicity:20210131234332p:plain

その高速スライドの答えが上の図です。

本来は、左に寄せてフェルナンジーニョに預けて、そこからサイドチェンジを狙いたかったのですが、2トップまでも下りてきて中央からの展開を阻害してきたのです。最終ラインまで下げて展開ということになれば内に絞っていてもなんとか間に合うことができるのです

 

恐ろしいのは負けている状態で80分以上戦っていたにもかかわらず、このスライドをさぼる選手がいなかったことです。

 

マクバーニーが投入され、点を取るために4バックとなって崩れてしまいましたが、そこまでのブレイズは先制点さえ取られていなかったら間違いなく勝ち点1以上は得られていたと感じました。

 

シティは攻めあぐねた90分間だったと思います。

ほんとうに窮屈で、後方からミドルシュートを打つ余裕もない。

前半に一本だけありましたが、ラポルトがロングボールで展開したときはさすがにスライドが間に合っていませんでしたね。シティはこの展開をもっと増やしたかった。

だからこその右利きの右WG起用であり、縦突破からの右足クロスでゴール前触るだけを再現したかったと思っています。

 

勝ったからよかったですが。

 

72分のジンチェンコのシュートだけ素晴らを言わせてください。

ベルナルド、ギュンドアン、フォーデン、ジンチェンコが美しいカルテットを奏でてシュートまでいったシーン。

あの美しさはベンゲル時代のアーセナルを見ているようでした。

ペナルティエリア付近で斜めにワンツーをするベルナルドとギュンドアンがまずセクシー。その後のサイドチェンジ、フォーデンのシルキーパスはマーベラス。最後のジンチェンコのシュートもファビュラスマックスでした。ゴールキーパーのセービングも含めて観客がいたらどれだけ沸き上がり盛り上がっただろうと思うほどのプレー。今のこの世界の惨劇が本当に悔しくて悲しいですね。より一層そのネガティブな部分が際立つ瞬間でした。

久しぶりにつながったボールを追いながら立ち上がっていました。決まらなかったけど声をあげてしまいました。

 

 

明確な弱点と自信

ヒヤヒヤした10分間でしたね。

カウンターで裏を取られた時よりもよっぽど嫌な予感のする時間だったと思います。

 

長身のマクバーニーが投入され、ロングボールが放り込まれてから

 

あー、やっぱりここは変わらない。

 

と思ったファンも多いでしょう。

 

プレミアは元来屈強な男たちがゴール前で自分のポジションを奪い合うんです。

WBAとの1回目の対戦でもルベンディアスがしっかり負けてましたし、力勝負になると分が悪いのはもしかしたら昨シーズンと変わっていないのかもしれません。

 

ですが。

勝っているときは運も味方にするんですよ。

終わってみればクリーンシート。リーグ戦は実に5試合連続。

 

こういったゲームもしっかり勝ちに繋げる確固たる自信がようやくこのチームにも出てきたと言えるでしょう。それが新加入のポルトガル人CBからもたらされるとはフロントも優秀と言わざるを得ないですね。

 

 

ジンチェンコ評

試合中のDAZN中継の中で、ペップのジンチェンコ評の話がありました。

 

ビルドアップでは欠かせない存在。だが、ゴール前やフィニッシュの面ではもう少しなんだ。

 

ウクライナだとセントラルミッドフィルダーだし、トップ下なんだぞ。

 

それだけシティのレベルが高いのと同時に、ジンチェンコがシティで生き残っていくための道筋が示されたとも言えます。

彼はすでにそんなことわかっているだろうし、だからこそ今左SBというポジションを受け入れ、スタメンとして起用されている。

 

ここ数試合は、スタメンで試合に出ていたので様々な役割をこなしたジンチェンコを見ることができました。

スタートのポジションはSBでありながら、時としてビルドアップの最後尾(偽CB)やロドリと並ぶアンカー(一時的アンカー)、ワイドに位置するWB(幅取り役)、今日の攻撃的MF(疑似IH)です。

※かっこ内は勝手に僕が名前つけました。なんか名称あるなら教えてください。

 

この4つの役割でプレーするジンチェンコを見て、僕の個人的な感想を書きたいと思います。

 

ずばりこれです。

 

マンチェスターシティでのIHはやめておこう

 

です。

 

おそらく今後もこの4つの役割を与えられると思います。それだけ柔軟なプレイヤーであり、これだけの役割がこなせれば試合に出られる機会は当然増えます。ワイドレーンで爆速する予定だったメンディーが怪我の影響で消極的なプレーになってしまい試合に出られなくなっていることからも、ペップは今後もジンチェンコを使うと思います。少なくとも今シーズンは。

 

本当は、この4つの役割を一つずつ解説したいのですが、時間も自分の体力もないので、一つだけ言うと、ジンチェンコがもっともシティで活きる役割は幅取り役です。

 

 

その理由は以下の3つ

1.本職SBではない

2.アウトサイドからペナルティーエリア前の相手DFと中盤の間に送る斜めのパスが絶妙

3.今のシティでは左に寄せて右で仕掛ける

 

詳しくは、時間があれば書きたいと思います笑

とにかくこの3つの理由からIHでのプレーをシティで目指すべきではなく、幅取り役がいいのではないかと

 

総括ジンチェンコ編でいろいろと書きたいと思います。

 

 

 

今日は以上です。

 

なんだか今日はシティの話が少なかった…。それだけブレイズが良かったんですね。

 

これでリーグ戦8連勝うちクリーンシートが7試合です。

公式戦はこれで12連勝、1月だけでいえば公式戦9戦9勝。

破竹の勢いです。

初めて使いました。破竹の勢い。

 

デブライネの怪我の状態が気になるところですが、アグエロも戻ってきたというニュースもありました。

2月はバーンリー戦から始まり、リバプールトッテナムアーセナル、CLと厳しい日程でかつ厳しい相手です。ここを乗り切ったらいよいよ優勝の2文字が見えてくるかなと思います。

 

これからも応援していきましょう。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

それでは!