ManCityを追うものは一兎を得ず

ManCityを追うものは一兎を得ず

サッカーとマンチェスターシティ

20回目と7回目 第23節 vs リバプール

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こんにちは。

tadashiです。

 

アンフィールド

リバプールのホームスタジアム

そして19試合勝てていない場所

青と赤

これまでシティにとっての赤は、マンチェスターユナイテッドだった。しかし、とあるときから、シティにとっての赤はリバプールとなったのだ。

 

 

現在首位のマンチェスターシティとそれを追いかけるリバプール。優勝を引き寄せるためには両者とも負けるわけにはいかない。

 

 

 

 

スタメン

両チームのスタメンはこちら

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■ホーム リバプール 4-3-3

とても苦しい編成だと思います。

CBは軒並み負傷。ファンダイクが戻ってこれるかどうか。この冬の移籍で二人のCBを獲得するほどの緊急事態。それでもクロップは、メンバーとして成熟している11人を選んできました。

CBは本来アンカーであるヘンダーソンファビーニョ。中盤はアンカーにワイナルドゥムを置き、その脇をチアゴと20歳のカーティス・ジョーンズが入ります。3トップはいつもとおなじみの3人です。

前節からは、スタメンを4人変えています。前節はブライトンに負けていて、ホームアンフィールドで3試合連続勝てていません。観客のいないアンフィールドとはとても恐ろしい。そして、シティはそんなこと関係なく勝つのもそれはそれで面白いですね。

 

苦しめられた選手

■カーティス・ジョーンズ

この20歳の名前は憶えておかなきゃいけないなと思いました。今日の試合は同い年のフォーデンが目立ちましたが、この試合のジョーンズは20歳には見えない落ち着きでした。

68分までプレーしましたが、パス成功率は92%(チアゴよりも高い)で、シュートも2本打っています。それよりなによりピッチ全体を大きく動き、前半25分を過ぎてからのリバプールの時間帯を作ったのは、ジョーンズとチアゴと言ってもいいと思います。

クロップがほぼ同時にこの二人を交代させたこと、その直後に失点したことは不運でしかないと思っています。

 

 

■アウェイ マンチェスターシティ 4-3-3

アンフィールドに乗り込むシティは、前節バーンリー戦からジェズスをフォーデンに代えただけです。

フォーデンの0トップで、右にマフレズ、左にスターリングを起用します。

ジンチェンコが引き続きスタメンで出場するのはとてもうれしいです。今日はなんといってもサラーに臆せずわりとけっこう止めていたと思います。

1点目はジンチェンコのボール奪取から生まれています。

 

4つのフェーズ

さて、この今日のリバプール戦は、90分を通してハイレベルな戦いでした。両チームともプレスが早く、帰陣も早く、それに対するビルドアップも恐ろしいほど正確。サイドで見せた1対1のスピード、テクニックも高次元で、現段階のサッカーの頂点と言える試合でした。

そんな中、私はこのこんなことを試合後に感じました。

 

 

結果としては、シティ大勝という見え方ですが、試合を見ていると90分間を4つのフェーズに分けることができると思いました。

 

リバプール戦の4フェーズ

  • フェーズ1 シティが支配した時間 [キックオフ~25分]
  • フェーズ2 リバプールが支配した時間[25分~前半終了]
  • フェーズ3 均衡した時間[後半開始~70]
  • フェーズ4 シティが追い込んだ時間[70分~試合終了]

 

上にあげた4つのフェーズに対して、パス、ポゼッション、シュートなどのデータ(WhoScored参照)、このフェーズで優位性を取れた理由を比較します。

そして、データでは見えない状況や交代の意図を話せればいいなと思います。

 

 

フェーズ1 シティが支配した時間 [キックオフ~25分]

主なデータ

フェーズ1  
  リバプール シティ
パス(本) 148 208
ポゼッション(%) 41.7 58.3
シュート(本) 1 1
ドリブル(回) 3 5
クリア(回) 6 4
インターセプト(回) 6 1

 

試合開始

前から来たのはリバプールでした。

マネとサラーが外のパスコースを切りながら中央にプレスをかけ、アンカーはフィルミーノが下りて塞ぐ。前回対戦でもリバプールが仕掛けてきたシティのプレス回避及びビルドアップ対策です。

 

tadashicity.hatenadiary.jp

 

リバプールの出方に合わせるように落ち着いて試合に入ったのがマンチェスターシティ。

マネとサラーがSBへのパスコースを切りながらプレスをかけることを狙って、カンセロロールを発動。カンセロをロドリの横へ動かすことで、マネのディフェンス時のポジションを内側に取らせることに成功します。一方のジンチェンコは13分、14分に見られたようにサイドライン際に開き、ビルドアップの逃げ道としてポジションを取ります

また、今日のシティの両WGはパスをもらいに下りてきてはいけません。狙うのは、リバプールSBをピン留めすること。それによってできたシティ右サイドのスペースをベルナルドシルバが使い、ドリブルを交えながらボールを繋いでいました。

 

 

一方のリバプールは、SBは高い位置。WGが内側に絞りながらフィルミーノは下りてボールをうけようとします。

後方のビルドアップは2CB+アンカーでしたが、シティはリバプールと同じようにWGがプレスをかけ、トップのフォーデンがワイナルドゥムをケアします。パスを受けに下りてくるIHには同じくIHが対応し、リバプールにはリズムを作らせていませんでした。

また、カウンターで運ばれないようにいつもよりプレスのスピード、プレスバックの意識が高く、前線にいるサラーとマネはすぐに囲まれ仕事をさせませんでした

 

 

フェーズ2 リバプールが支配した時間[25分~前半終了]

フェーズ2  
  リバプール シティ
パス(本) 173 66
ポゼッション(%) 72.3 27.7
シュート(本) 4 1
ドリブル(回) 3 3
クリア(回) 0 10
インターセプト(回) 2 7

 

状況が変わったのは25分を過ぎてからです。じわじわとリバプールにフィールドを支配され始めます。パス本数は2倍、約4分の3をリバプールがポジションしています。

要因は、両SBとチアゴのポジションを高く設定したからです。

 

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アゴのパスの位置をプロットしたものです。

前半25分までと比べて高い位置でパスを出しています。また、左寄りでのパスが多いのはやはりカンセロロールを考慮してのことだったのかもしれません。

 

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続いて、両SBのパスの位置です。

前半の25分以降は平均的に高い位置にいます。2CBやアンカーからのパスはサイドに送り、サイドを起点に攻めている結果です。クロス本数はシティの1本に対してリバプールは7本でした。

 

そんな中でもシティが冷静にリバプールの攻撃を受けていたのがクリアとインターセプトの回数で分かります。

特に戻りの速さがすさまじく30分のペナルティーエリア内のアーノルドへのスルーパスを、スターリングがカットしたシーンは前半のハイライトと言っても良いと思います。

我慢して守っていればボールを持てる瞬間もある。シティはその一瞬のタイミングで縦パスをギュンドアンに通し、スターリングのドリブルでPKを獲得しました。そのPKはギュンドアンが外してしまいますが、ボールを保持してサイドから攻めるリバプールと少ない手数で個で打開するシティというのが残り時間の攻防でした。

 

それにしてもシティの守備の意識の高さがこれまでにないほどです。

 

フェーズ3 均衡した時間[後半開始~70]

フェーズ3  
  リバプール シティ
パス(本) 168 164
ポゼッション(%) 51 49
シュート(本) 3 3
ドリブル(回) 3 10
クリア(回) 3 6
インターセプト(回) 3 4

 

両チーム得点を挙げた時間がこのフェーズ3になります。

数字上もかなり拮抗しているのがわかります。パス本数もポゼッションもシュート数もほぼ同じです。

 

リバプールにはそこまで変化はありませんでしたが、マンチェスターシティの守備に変化がありました。

前半、WGが外切りでプレスをかけていたのを、後半はIHのベルナルドシルバが一列前に出て、真正面からプレスをかけるようになりました

試合中に解説の戸田さんが言っていたのですが、前半の途中から中央を使われてそこからサイドに展開されていたので、中央を経由されないような守備に切り替えたということだと思います。

シティのドリブル10回のうちスターリングが7回。そのうち1回は得点につながっています。ビルドアップで前線にパスをつなぎ、調子の良いスターリングでアーノルドサイドを攻略というタスクをチーム全体で遂行していました。

 

それにしても今日のジンチェンコは守備でもしっかり貢献していました。46分のサラーの裏への抜け出しに対して素晴らしいカバーリングを見せました。

そして1点目のシーンは49分ギュンドアンスターリングのオフサイドのあとリバプールが後ろで回す中で、前から引かずにプレスをかけ、フィルミーノに出たボールをジンチェンコがインターセプトしたところから始まった攻撃でした。

スターリングが1対1でアーノルドに勝ったことで決まりました。その後のフォーデンのシュートも良かったんですが、アリソンに止められ、ゴール前につめていたギュンドアンがゴールです。これでリーグ8ゴール。キャリアハイを更新

 

フェーズ4 シティが追い込んだ時間[70分~試合終了]

フェーズ4  
  リバプール シティ
パス(本) 160 81
ポゼッション(%) 66.8 33.1
シュート(本) 0 3
ドリブル(回) 6 9
クリア(回) 0 4
インターセプト(回) 0 3

最後のフェーズです。

リバプールがボールを保持しながらもシュートは0。代わりにシュート3本で3点取ったシティの圧勝という結果になってしまいました。

この最後のフェーズについては、リバプール側の自滅、不運というところでした。サラーのPKで同点にした後にアゴとジョーンズを下げ、シャキリミルナーを投入。より攻撃的にシフトし、前への推進力で押し込む作戦だったんだと思います。

しかし、その交代直後に立て続けに失点。しかも2失点ともゴールキーパーパスミスによるものでした。

 

アウェイで2点差。というのは、あとはブロックを作って攻めさせてチャンスがあればカウンターを仕掛ければいいだけ。このポゼッションの数字は、リバプールが優勢に進めていたわけではなく、シティが持たせていたと考えて間違いないと思います。

 

そして最後のフォーデンのゴール。これは素晴らしいゴールで、思わず声が出ました。ボールをずらしてから一歩目でシュート。あのタイミングでシュートを打たれたらディフェンスは何もできない。これで試合は終わります。

 

 

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最後にミルナーシャキリのパスの位置のプロットです。

IHで投入された二人がここまで左右に散らばってしまうとは。投入されてすぐ失点してしまったのは残念ではありましたが、交代は失敗に終わってしまいました。

 

結果

リバプール 1  -  4    マンチェスターシティ

 

49' ギュンドアン

63' サラー(PK)

73' ギュンドアン(assist by フォーデン)

76' スターリング(assist by ベルナルドシルバ)

83' フォーデン(assist by ジェズス)

 


HIGHLIGHTS | LIVERPOOL 1-4 CITY

 

まとめ

正直ここまで点差が開くとは思っていませんでした。

ティファンからしたら最高の試合でしたが、リバプールファンからしたら最悪な試合でしたね。

 

アンフィールドに乗り込んで20回目にしてようやく勝利。それだけでなく、スターリンリバプールから移籍してきて7試合目にして初ゴール。なにか記録をまた作り出した気がします。

 

フォーデンの成長スピードがすさまじく、ベルナルドシルバがピッチ全体を駆け回りゲームを作り、スターリングが仕掛けて、ギュンドアンが仕留める。

ストーンズとルベンディアスのコンビが安定感が増していて、一時期の守備の不安はもうどこかにいってしまったようです。

 

ゴールキーパーのミスはありましたがそれ以外は非常にレベルの高い試合でした。個人技術はもちろんのこと、戦術、それを理解する選手たちの頭脳、戦術では補えないメンタルの部分など、現段階の最高峰がここに見れたと思いました。

 

これでリバプールとは1試合少ないながらも勝ち点が10ポイント差。2年前の同じ状況でシティは勝利し、4ポイント差につめてから逆転優勝をしましたが、このタイミングのこの勝ち点差は絶望的と言ってもいいかもしれません。

 

次は宿敵トッテナム。もし、この試合に勝てればいよいよついに優勝を期待していいころだと思います。

 

それにしても素晴らしい勝利でした!

デ・ブライネがいなくてこれ。最高です。

 

それでは!