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水色と白

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~SBとは何だったのか~ マンチェスターシティvs ウェストハム PL第1節

こんにちは。

tadashiです。

 

プレミアリーグが開幕しました。

遅ればせながらマンチェスターシティの開幕戦をフルで視聴しました。

 

今シーズンもよろしくお願いします。

 

さっそく目次です。

 

 

 

 

出会いと別れ

日本では、3月から4月にかけて出会いと別れの季節と言うことがあるが、ヨーロッパでは7月から8月にかけての移籍マーケットの期間を出会いと別れの季節と私が呼んでいる。

 

マンチェスターシティからは、この5年間でプレミアリーグ4回優勝に貢献した3選手が他チームに活躍の場を移した。

 

スターリングがチェルシーへ、ジェズスとジンチェンコがアーセナルへ移籍した。

 

ジンチェンコへの思いを込めた記事はこちら

tadashicity.hatenadiary.jp

 

 

一方で、ドイツブンデスリーガドルトムントからノルウェー代表ハーランドを、リーズからフィリップスを獲得した。

待望のストライカーとフェルナンジーニョの後釜候補をさらっと迎え入れ、盤石の布陣を整えたかと思いきや、SBの補強はなく、ウォーカーとカンセロの2人だけでシーズンインしてしまった。

狙っていたククレジャはチェルシーへ。

 

8月末まで移籍期間は残っているが、マンシティの戦略はいかに。

 

消えたSB

マンチェスターシティの開幕戦のフォーメーションは3-2-5もしくは2-3-5だ。

違います。4-3-3らしいです。

どこがだよ!とつっこみを入れたくなりますが、4-3-3のようです。たぶん試合中一度もDF4枚が並んだことなかったんじゃないかと思う。DFラインとはCB2枚のことを指す言葉に変わったのかもしれない。

 

アンカーロドリのはずだけど、ウォーカーとカンセロのダブルボランチにしか見えない。

ロドリはCBの間に入ったり、CBの左脇に落ちたり、ダブルボランチの横に回ったりしてパスコースを作り出していた。

ロドリを経由するビルドアップが一時期狙われていたが、もはやロドリを使わなくても良いビルドアップに切り替えたようだ。

前半の途中では、アケやルベンディアスがダブルボランチ(ウォーカーとカンセロ)の横まで上がってきて横パスをもらうシーンがあった。いや、それ本来SBのいる位置ですけど。

 

ウェストハムも最初ロドリを消すような4-5-1でブロック作ってたけど右WGボーウェンが加勢して3枚でビルドアップを阻害しようしとしていた。全然無理だったけど。

 

ロドリをネガトラ要因として機能させようとしているように見えたのは自分だけだろうか。もしくはビルドアップの出口に放り込む役割(リーズでフィリップスがやっていたプレー)も持っている気がする。

なるほど。

フィリップスがそのまま入っても十分やれそうだ

 

ということで、箇条書きで前半のマンチェスターシティの2-3-5の特徴を羅列する。

 

  • SBはダブルボランチとして振る舞う
  • CBは外に開き、ダブルボランチの横に上がりサポート
  • アンカーロドリは、ビルドアップの直接の関与から外れる
  • ロドリはネガトラに集中
  • ハーランドと同一レーンにいて良いのはアンカーロドリだけ
  • 本来のSBの位置にはWGが下りるか、IHが開く
  • カンセロが上がれば、ギュンドアンが下がるが、同一レーンでの入れ替えではない
  • 左サイドの不始末はギュンドアンが引き受ける(右はウォーカーとロドリ)
  • 一応、WGが絞れば大外レーンはSBが担当(本当に時々)

 

と、羅列してみると、いつかだれかが5レーンはもう古いなんてことを言っていたが、ペップシティは7レーンぐらいでピッチを考えていそうだなと思った。

 

昨シーズンまでのハイインテンシティによるスピードと体力勝負の守備が一変して省エネサッカーになった気がする。

相手がウェストハムだからだろうか。そこは続けて見ていく必要がありそう。

 

ところで、前半はフォーデンがあまり目立たなかった。右から左への展開が多くて、その不始末をギュンドアンが背負っているので、マンチェスターシティからギュンドアンとベルナルドシルバがいなくなったらたぶん勝てない

 

 

水(ハーランド)を得た魚(デブライネ)

 

まさに一撃必殺

 

今シーズンのマンチェスターシティは、デブライネも必殺技として前に残すことにしたようだ。

マンチェスターシティの試合で縦パス2本で得点となったのは、ダビドシルバがスパイクのアウト気味にボレースルーパスをジェコ?に送ったシーン以来見ていない気がする。

 

一応、ギュンドアンとデブライネの両IHがハーランドとほぼ同じ位置まで上がっているが、ギュンドアンには「カンセロが上がったときの後方のスペース処理」と「カンセロとグリーリッシュがやらかしたときの後始末」という役割を与えられているので、意識する方向が前だけではない。

それなのに、61分の決定機のように右からのクロスに対してゴール前に飛び込んでいる。ギュンドアンとはよほど恐ろしい男だ。

 

デブライネに関しては、「前を向いて走り出したハーランドにスルーパスを出す」という指示だけで試合が決められそうな選手にすでになっている

仮に下がってゲームを作ってくれと言われても、ネガトラで守備にも走れと言われてもできる選手なので、攻撃に特化なんてさせたら鬼のごとく得点に絡むと思う。余力がある。2点決めた後はサイドに流れることが増えてボール触りたくなったのかなと思った。

 

ちなみに一番つらい思いをしたのはたぶんアケ

ビルドアップのつまったところのはけ口とされ、左サイドのぽっかり空いたスペースをすべて任されるラポルトストーンズでできるだろうか。

 

この試合守備の分担はおよそ以下の通り

・右サイド ウォーカーとロドリとルベンディアス

・中央 ルベンディアスとロドリとアケ

・左サイド アケとギュンドアン

なんでだよ!とアケは心の中で叫んでいたに違いない。

 

 

 

ウェストハムは災難と言わざるを得ない。

前半ロドリをマークしたら、SBがダブルボランチとなり、後半両SHがダブルボランチについたらロドリが空いた

マンシティの戦い方はギュンドアンに負荷がかかる。

終盤はそこが狙い目かと思いきや、残り10分ぐらいで出てきたのはベルナルドシルバと希望に燃えたアルバレス。最悪としか言いようがない。

 

 

ここ数年開幕戦はあんまり良くなかったマンチェスターシティにしては最高のスタート。ハーランドの入った攻撃だけでなく、昨シーズン鍛え上げたネガトラ時の即時奪回もだれもさぼらない。

てっきりリバプールのようなストーミングも織り交ぜたポゼッションというハイブリッドに近づいていくのかと思ったらとんでもないことを考えていたペップ

 

変態だと思う。

 

 

今シーズンも思いっきり楽しめそうだ。

それでは!