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マンチェスターシティ 第9節 vs マンチェスターユナイテッド

こんにちは。

tadashiです。

 

22-23シーズンのマンチェスターダービーがやってきた。

両チーム合計9ゴールの乱打戦となったダービーはどのような試合になったのか。

リアルタイムで観戦して感じたことをテキスト形式で記録していきたい。

 

 

スタメン

ホーム マンチェスターシティ

エデルソン、ウォーカー(セルヒオゴメス)、アカンジ、アケ、カンセロ、デ・ブライネ(アルバレス)、ギュンドアン(ラポルト)、ベルナルド、フォーデン、ハーランド、グリーリッシュ(パルマー)

※()内は交代選手

 

ギュンドアンアンカーの4-3-3でダービーに望んだシティ。

ルベンディアスとロドリを温存する布陣でシティズンの不安を煽るペップ。

前線には怪物ハーランド、シティの宝フォーデン、そしてセクシーアイコンのグリーリッシュが並ぶ。

 

アウェイ マンチェスターユナイテッド

デ・ヘア、ダロット、ヴァラン(リンデロフ)、L.マルティネス、マラシア(ルーク・ショー)、マクトミネイ(カゼミーロ)、エリクセンアントニー、B.フェルナンデス、サンチョ(フレッジ)、ラッシュフォード(マルシャル)

 

マドリディスタとしてはヴァラン、カゼミーロ、ロナウドのいるユナイテッドはもはや無視できない存在。ヴァランだけがスタメン。マグワイアはいつの間にかスタメン落ちしている。

エリクセンが当たり前のようにスタメンでプレーしているのはサッカーファンとしてうれしいし、ドルトムントから赤い方を選んだ元マンチェスターシティのサンチョにはあまりがんばらないでほしい。

 

 

今日のビルドアップ

開幕からウォーカーの立ち位置にサッカーファンが驚愕したが、ここ数試合は大人しい立ち位置をキープしている。というより、ここ数試合はウォーカーは離脱をしており、そんなに本調子じゃなさそう。そのウォーカーでなんとか耐えていたサイドの質的優位性を突破される事案が発生したのは記憶に新しい。

 

ウォーカーのアンカーシステムはバイエルンでキミッヒにより実現しているし、シティでもデルフ、ジンチェンコ、カンセロなどにより実践している。しかし、純粋なSBをアンカーに移動させることはチャレンジ的な意味合いも大きいし、今後、年齢を重ねてスピードが衰えるウォーカーにしてもこのチャレンジは選手生命を延ばせる最高のチャンスでもある。

しかし、開幕からここまでで、正直なところ完全にウォーカーアンカーシステムをこれからも使用していくかというとおそらく相手の守備陣形、選手個々の判断によると思われる。

常にウォーカーがジンチェンコみたいに振る舞うかというとそういうわけではないと思う。

 

今日のシティはカンセロが幅を取り、ウォーカーがハーフスペースからサイドライン側に立つ。

マンチェスターユナイテッドは4-2-3-1でB.フェルナンデスがギュンドアンを見ながら2CBにはラッシュフォード一人で対応していた。

両SHは立ち位置に迷っていたように見えた。開くSBにつくか、ハーフスペースを閉じるか。

マンチェスターシティは、シンプルに空いたところからボールを運んだ。

ラッシュフォードが一人のCBに寄せれば隣のCBに。ユナイテッドのSHが自分にプレスに来たらSBかギュンドアンか前線から降りてくる選手へ。ユナイテッドのSHがSBに寄せれば自らで運ぶ。すべてが切られていたら逆サイドのSBへ。プレッシャーが早かったらエデルソンへ。

この判断はシンプルながらも非常に効果的だった。ユナイテッドが実践したいことを詰将棋のように一つずつつぶしていった。

 

 

沈黙した赤い方

フォーデンハーランドハーランドフォーデン!!

 

前半はもうこの実況がすべてを物語る。

ユナイテッドはなす術なく前半を終えた。と誰の目から見てもそう映ったはずだ。

 

定まらない守備の基準、プレスを突破されたあとのグダグダなブロック、統率されないラインコントロール

攻撃ではラッシュフォードだけが裏を狙い、起点のできないロングボールや両SHの単調な仕掛け。

後半にシティが圧を落としたのもあり、多少の改善は見られたが、終始押されていたユナイテッドはSBも満足に攻撃参加することができなかった。

正直なところ、前半にユナイテッドの印象はまるでない。

 

マンチェスターシティは、グリーリッシュが輝きを見せた。

左サイドからハーフスペースに移動し、カットインで中央へ。

今日のシティの得点のほとんどは外と中を交互に使い、ユナイテッド守備陣の視野を振ることでスコアラーをフリーにさせたが、その外から中へのスイッチングはグリーリッシュが見事にやってのけた。

右足でボールをキープし、カットインするグリーリッシュは脅威だし、その足元の技術を活かし、ゴール前でハーフスペースに位置するのも守備者からしたら非常に厄介だ。

 

フォーデンの1点目、ハーランドの3点目、フォーデンの3点目。

その攻撃は美しく完全にユナイテッドを崩していたがそのスタートの合図はグリーリッシュだ。ぜひハイライトでも良いので見てほしい。

それにしてもシティの3点目(ハーランドの2点目)を演出したデ・ブライネのクロスはその足に幻術でも備えてるのではないかというほど次元の違うラストパスだった。

足元に入ってしまったボールを擦り上げるようにユナイテッドの4バックの裏に流す。デ・ブライネの視点ではスペースなんてほとんどなかったのではないか。

そこに飛び込むハーランドのストライカーとしての技術も素晴らしいが、前を向いたあの状態でシュートではなく、逆サイドへのパスを選択するデ・ブライネの今シーズンには期待が高まる。

ちなみにこのゴールも、デ・ブライネにパスを出しているのはグリーリッシュである。

 

締まらない青い方

本来ならば、大量得点無失点という終わり方が理想的だった。

しかし、結果を見ると6-3。なんと3失点もしてしまったのだ。

 

後半途中に大胆な選手交代で試合を事実上終わったものにした。

そのときのイレブンがこちら。

エデルソン、カンセロ、アカンジ、ラポルト、アケ、マフレズ、ベルナルド、セルヒオゴメス、フォーデン、アルバレス、ハーランドの4-4-2。

毎シーズンペップシティを見ている方ならすぐにわかるが、だいたい4-3-3か4-2-3-1以外のシティはまったくと言ってよいほどはまらない。

このシステムも例に漏れずグダクダの極みとなった。

 

ユナイテッドは後半頭から左SBをマラシアからルーク・ショーに替えた。攻撃的に振る舞うルーク・ショーはチャンスを作り、得点にも絡んでいる。そういえばいつかのマンチェスターダービーでも得点を決めていたような。

その後、カゼミーロ、マルシャル、フレッジと投入し、システムはそのままで、ダブルボランチをフィジカルなメンバーにした。カゼミーロがいることで、守備に安定感をもたらし、フレッジが後ろを気にせず前に出られるというメリットあった。その恩恵は2点目に現れている。

アントニーは補強成功と予感させるプレーで一人食らいついているように見えた。ドリブルに自信を持っているようで、カットインからのシュートは彼の一つの形なのかもしれない。

 

カゼミーロの獲得から、マクトミネイが調子を上げているという噂がある。カゼミーロにポジションを奪われないようにという気持ちの現れだろう。

しかし、今日のような試合を見るとカゼミーロを真ん中に置いて、もう片方のボランチを前に押し上げるほうが攻撃に厚みが出るのではないだろうか。

エリクセンは左で試合をコントロールしてる方が良さそうだと感じた。ルーク・ショーが攻撃的なのでなおさら相性は良い。

個人的には後半のユナイテッドのメンバーがベターだと思っている。マルシャルかラッシュフォードかは判断に困るが。

 

少しだけ心配に思ったのが後半のシティ。

怪我人が多く、アンカーより後ろに十分な控えを整えられていない。

マンチェスターダービーの1試合で見れば大量得点で、3失点ぐらい影響はないが、シーズンを通して見ると、ターンオーバーが組みにくい。

カルビンフィリップスやストーンズの怪我、ウォーカーの不調は、じわじわと特にCLを勝ち進んでいくと効いてくる。

今シーズンは11月にワールドカップがある変則的なシーズン。

このまま怪我人が増えないことを祈るばかりだ。

 

とにかくマンチェスターダービーに難なく勝利できたのは非常に大きい。

CL、リーグと週2回の日々が続くので着々と勝点を積み上げていってほしい。

 

それでは!