マンチェスターダービーが見せた風景 PL第16節 vs Manchester United
引用:Mancity公式Twitter
こんにちは。
tadashiです。
伝統のマンチェスターダービー。
隣の赤い悪魔。
赤と青強いのはどっちだ。
ファーガソン氏とノエルギャラガー氏が観戦したこの伝統の一戦。
Mancityは勝たなければいけません。それは相手がユナイテッドだろうがなんだろうがもはや関係はありません。
現時点でリバプールに11ポイントの差をつけられている現状です。もう負けは許されないのです。
これまでの両チームの対戦成績をおさらいします。
Mancityの11勝9敗3分(カップ戦含む)。勝ち越しています。
リーグ戦では、2018年4月8日の敗戦から負けていません。
Mancityはこの10年でようやく常勝とも呼ばれるチームになりましたが、その名を持った大先輩がユナイテッドです。ここ最近の結果が良かったとしてもましてやダービーです。なにが起こるかわからない。
今日はホームです。勝ちましょう!
しかし結果は…(今回もハイライトつき)
[結果]Mancity : United 1 - 2
Mancity ⚽
United ⚽⚽
23分 ラッシュフォード(United)
29分 マルシャル(United)
85分 オタメンディ(Mancity)
前半の2失点が痛すぎる…。という試合ではなかったんです。
[今日のポイント]
◻️策にはまる前半、策にはめる前半
◻️サイドを起点に…
◻️Wan-BissakaとAngelino
[フォーメーション]
◻️Mancity
4-3-3
前節のバーンリー戦と同じスタメンで伝統の一戦に臨みます。バーンリー戦2得点のJesusがユナイテッド相手にやってくれるか期待していました。
AngelinoとB.silvaが幅を取り、斜めのパスから素早くサイドに振って、中央が落ち着く前にフィニッシュという狙いは相手チームがどこであろうと変わりません。
◻️Manchester United
4-2-3-1
マルシャルとマクトミネイが戻り、リンガードをトップ下に置く形。
フレッジが舵取りをし、マクトミネイが走る。中央でかっさらったボールをスピードのある前線に繋げていくのが狙いです。
その狙いの段階で嫌な予感がする今のMancity。
◻️策にはまる前半、策にはめる前半
前半開始
前半からとてもスピーディな展開。Mancityは当然繋ごうとしますが、それを許さないユナイテッド。前がかりなユナイテッド相手に縦に早いスルーパスでユナイテッドバックラインの背後を狙おうとするMancity。
基本構造は以下
Mancityはここ最近の形、Walkerを加えた4人でのビルドアップ。
一方のユナイテッドはリンガードをマルシャルの横に並べて4-4-2で中央を固めます。
ユナイテッドは前半ビルドアップを捨ててるように見えました。
徹底的にMancityにボールを持たせてパスカットしてカウンター。
マルシャルとリンガードは対Mancityのセオリーのようになっているアンカーへのパスコース切り。左はラッシュフォードをカウンターのため前に起き、幅を取るB.silvaにはルークショウが対応。右、Angelinoにジェームズが下がって対応し、Sterlingにはワンビサカをがっちりつけます。
今日の試合はこの二人のマッチアップが何度も見られます。
無情にもMancityは、このユナイテッドの策にまんまとはまります。わかっていたと思います。ユナイテッドのやり方を。しかし、Mancityはこの戦い方しかありません。
前半20分まではお互いがお互いの狙いをついて何度かゴールチャンスがありました。相手の攻撃のあとの速攻で両チームともシュートで終わる意識がしっかりしていました。
試合が動いたのは前半22分。
ラッシュフォードのカットインからのキックフェイントでDFか2枚がつられ、左に持ちかえたところをB.silvaが止めに入ります。一度は流されたこのプレーはVARによりPKとなりました。
ボールへのチャージではないと判断されました。(たしかにB.silvaはボールにはいけてなかったです。しかし、WGでここまでケアできるのは素晴らしい)
23分にユナイテッド先制点。ラッシュフォードがPKを決めます。あんなに自信満々に蹴る姿を見ると外れるとは到底思えませんでした。
鋼の神経 👏@MarcusRashford #MUFC pic.twitter.com/DPMpRbYPni
— マンチェスター・ユナイテッド (@ManUtd_JP) 2019年12月9日
マンチェスター・ユナイテッド on Twitter: "鋼の神経 👏 @MarcusRashford #MUFC… "
ホームのエティハドで先制されたMancityはすぐに取り返したい。波に乗っているSterlingのサイドから攻めようとボールを動かします。
しかし、Angelinoが完全にユナイテッドに狙われ、25分には縦パスをカットされカウンターを浴びます。
その数分後、29分に2失点目。
これも攻撃後の素晴らしいユナイテッドの仕掛けからでした。キーパーからのロングボールを拾われ、ゴール前まで運ばれて、マルシャルがニアサイドにゴール。あのシーンは寄せきれていないMancityのディフェンスに問題があり、頭のなかに「突破される」という意識が植えつけられているようでした。
点差的にも展開的にも優位となったユナイテッドは、ペースを落とし、カウンター狙いを継続します。
チームとしての意図なのか選手判断なのかMancityは以下の2点を変えてきます。
1つはRodriのドリブル突破です。
Rodriへのパスコースを切るユナイテッドの守備はある程度成功していましたが、Rodriにパスが出たあとだれがプレスをかけるかがはっきりしていなかったように思えます。Rodriのセンスではありますが、空いてるところへドリブルでボールを運びユナイテッドの首尾を動かしていました。
2つ目はAngelinoとSterlingの位置を変更したことです。
Sterlingをサイドに開かせ、右サイドから左サイドへ展開し、ワンビサカとの1対1でチャンスを作る形へ。
右サイドはB.silva、De Bruyne対ルークショウ、フレッジの戦い。SBCB間を駆け抜けるDe Bruyneの飛び出しにフレッジが対応。予測されているようです。
前半はそのままスコアは動かず終了。
ちなみに困り顔Jesusは33分に披露されています。
◻️サイドを起点に…
後半開始
前半に2失点したMancityは点を取らなければいけません。
しかし、2点のリードのあるユナイテッドは前半ほどアグレッシブにゲームを進める必要はありません。
4-4-2の構造は変わらずさらに中央にしぼって、サイドはパスが出たら寄せるだけ。
ラッシュフォードをなるべく前線に残し、右サイドは前半と同じくルークショウとフレッジで対応します。
中央をさらに固められたMancityは、図のようにブロックの外側でパスを回すしかありません。スペースがなく、たまらず、RodriもCBの間に入ります。
De Bruyneに関してもフレッジがマークします。
Mancityのチャンスはいくつかありました。
48分、55分、71分、75分、86分と、左サイドのSterlingの突破と、右サイドのコンビネーションでなんとか得点を狙う展開が続きます。
85分のOtamendi兄貴のゴールまで展開はほとんど同じものでした。
58分にStonesが筋肉系のトラブルでOtamendiに交代。
B.silvaをMahrezに変えるなど変化をつけようとしますが、今日はユナイテッドの守備が非常に集中していました。特にサイドバック。Mancityのサイドのプレイヤーにボールが渡ったときのプレッシャーが素早くしっかりと対峙します。
試合はそのまま終了。
Mancityはついに14ポイントの差をリバプールにつけられてしまいました。
怪我人もいて、過密スケジュールで、戦術への対策もされている今の状況はようやく訪れたPepへの試練です。
ただ、とにかく悔しい……
◻️Wan-BissakaとAngelino
この試合、Mancityの左サイドが度々狙われます。
ラッシュフォードのいる左サイドから、Angelinoの裏を狙われ、対面するジェームズにはスピード勝負を何度も仕掛けられ、しまいにはボールキープ時にも狙われる始末。メンタル的にもフィジカル的にもきつい試合だったと思います。
同じことがワンビサカにも言えましたが、のの試合での両者の評価はおそらく真逆のものだったと思います。
この試合一位のタックル数をワンビサカは記録しています。
Wan-Bissaka x Man City #MCIMUN pic.twitter.com/eOFNi2bGJn
— Veloso 🇪🇸 (@VelosoHD) 2019年12月7日
Veloso 🇪🇸 on Twitter: "Wan-Bissaka x Man City #MCIMUN https://t.co/eOFNi2bGJn"
ワンビサカプレー集 vs Mancity
この原因はいったいなんだったのか。
それは対峙した相手への距離です。
Angelinoもワンビサカも1対1で抜かれるシーンがありましたが、二人の違いがそこに出ています。
ワンビサカは離れすぎないように自分の距離を保ってSterlingに対応しています。1対1で後手に回ることになるディフェンス側が前に前にプレッシングしていました。
一方のAngelinoはジェームズ相手に縦への突破を警戒しすぎてあまり距離を詰められないでいました。
たしかにジェームズはスピードがあり、質的優位性で言えばAngelinoは負けていたかもしれませんがそれで引いてしまってはいけません。
勝ってたらまだしも負けていますからね。こういったところは試合の局面で大きく影響します。
自分自身もSB時代何度も経験した部分です。弱さを見せると相手チームはすぐに狙ってきますから。
最後に。
絶対に差別はいけない。
フレッジへのシティファンの行為は、いくら負けていてイラついていてもやってはいけないことだ。
どうやっても人種差別はなくならないのでしょうか。
個性であってそれ以外ではない。
1ファンとして悲しくなりました。
◻️ハイライト動画
(Manchester United Twitterより)
All the best bits from a memorable derby day win for #MUFC 😎 pic.twitter.com/63XeRSqsh7
— Manchester United (@ManUtd) 2019年12月7日
[Manchester United on Twitter: "All the best bits from a memorable derby day win for #MUFC 😎… "
今回は以上です。
とても落ち込む結果でした。もう一度言いますが、首位のリバプールと14ポイント差。プレミアで過去この差をつめて優勝したチームはないようです。
ですが、しかし、これからまだリーグは続きます。リバプールにはクラブワールドカップもありますから、ライバルにブレーキがかかる可能性もあります。
諦めないで応援します!
また、ミッドウィークにはCL戦。週末はリーグでアーセナル戦。試練はまだまだ続く…
それでは!