記念すべきAgueroの記録 PL第22節 vs Aston Villa (アウェイ)
引用:Mancity公式Twitter
こんにちは。
tadashiです。
プレミアリーグ第22節 Aston Villa戦を書いていきます。
前回対戦の記事はこちら
降格する前半と優勝する後半 PL第10節 vsAston Villa戦 - tadashicityのブログ
今日はというと、
快勝でしたね。
久しぶりの攻撃力爆発。しかし、クリーンシートではない。結局失点してしまうのが…(PKだけど)。
目次
◻️フォーメーション
[Mancity]
4-3-3
StonesとD.silvaが敗戦したマンチェスターダービー以来の復帰で、いつもの433になっています。AgueroとJesusが同時にスタメン。二人が同時にスタメンになったのは、今シーズンはリーグカップで一回だけです。
[Aston Villa]
5-3-2
3-4-1-2予想でしたが、始まってみると5-3-2でした。
元シティのDouglasLuiz、元レスターのDrinkwaterが中盤に。Drinkwaterは久しぶりに出場のようです。元チェルシーのジョン・テリーがスタッフで所属しています。今日も時折画面に映っていましたね。
2トップは、今シーズン絶好調のグリーリッシュと189cmのドリブラーエルガジです。どちらもSTの選手ではないようですが、この組み合わせを使ってきました。
◻️両チームの配置
今日の試合の両チームの配置を見たいと思います。
ほとんどの時間は「Mancityボール保持、Villaボール非保持」の展開だったので、そこをおさらいします。
Mancityボール保持の形
ボールのある位置によって、左右非対称になりますがわかりやすくするために左右対称に。
Villaのボール非保持はフォーメーションと同じ形
固定する左と流動的な右
Mancityのビルドアップはメンディーを抜いた後ろの4人が担当。Villaの中盤の3枚は頻繁に横へのスライドをするので、ボールを動かしながら、中盤の空いた脇をCBの持ち上がりや、IH、STが降りてきます。
前半7分。Mendyの斜めのパスが引っかかりボールを失いかけ、すぐボールを回収したシーン。青がMancity
前半7分のシーンからVillaの非保持について以下のことがわかります。
・Mancityの両SBにはCMがプレッシャーをかける
・2トップはアンカーのRodriを挟む。一人はパスコースを切る。CBへボールが出たら一人はプレッシャーをかける。
・逆サイドレーンの選手は放置して5バックがボールサイドに絞る
とにかくパスを繋いでくるMancity対してコンパクトに守って手数をかけないで好調のグリーリッシュに繋いでいこうという狙いでした。
この前半7分のシーンではDe Bruyneがワイドに張っていました。右サイドはゲーム全体を通して、流動的なポジションチェンジがあり、的を絞りにくくしていました。
左サイドは逆に大外レーンをMendyに固定して、Jesus、D.silva、ときにはAgueroが絡んでいました。
実線は人の動き、点線はボールの動き
Fernandinhoから一度右SBのCanceloにボールを渡し、Stones→Fernandinhoとボールを戻したとき、上の原則をVillaの選手が守ると上の図のようになります。
これからもわかるように、SBにCM、IHにもCMがついていくことで、その間をJesusやAgueroが下りてきたらバックのだれかが追ってこなければなりません。一度右サイドにボールを動かしたことでVillaのWBはワイドに開いたDe Bruyneを気にします。それによりコンパクトだった5バックも開かされ、さらにスペースが増えます。
Villaは試合を通して、その受け渡しが曖昧だったように思えます。受け渡しが曖昧だったのか、Mancityの選手の動くタイミングが良すぎるからなのかわかりませんが、簡単に足元にボールが渡っていました。
Mancityにとっては攻撃を組み立てやすい相手だったかもしれません。
これまでの話をおさらいすると、ポイントは3つありました。
1つ目がMendyの固定
大外レーンをひとりで担当させ、常にVillaに注意を払わせておくことができました。縦突破からクロスがあまりなかったので、大胆な囮だったのかもしれません。
2つ目が4対2でのビルドアップ
パスコースを消されても一つは空いています。ボールの置き所を間違えなければ、数的優位でボールを回せるので点差が開いたあとは特に優位に試合を運べました。
3つ目が右サイドの循環
昨シーズンまでは左サイドで多かった時計回りや反時計回りの循環がありました。ワイドに開く選手、CBの横にいる選手、ハーフスペースにポジションを取る選手がくるくると回っていました。
◻️勝負の決まった前半
試合は前半で決まってしまいました。
上述した7分のシーンがおそらくMancityのファーストシュート。Canceloでした。
Villaは開始30秒でシュートを放ち、悪くない立ち上がりではありましたが、前半15分までにはペースは完全にMancity。
前線のグリーリッシュがボールをもらいにかなり深い位置まで下りてきてしまうほど、ボールはVillaの陣地にあり続けました。
まずは絶好調Mahrezのゴール。18分、24分に連続でゴールです。特に18分のゴールはMahrezらしいドリブルからのシュートでした。
この両方に間接的に絡んでしまっていたのがDrinkwater。試合勘が戻っていないのか、悪いところが目立ちます。Mahrezの1点目は簡単に足を出してしまい、2点目に関してもあの場面どこでもいいから大きく蹴り出すのがセオリーのはずです。プレーに迷いが出て、Mancityの選手にクリアボールが当たり、Mahrez前にボールが転がりました。
28分
Agueroによるチーム3点目。このゴールにより、Agueroはアンリの持つ記録に並びました。
素晴らしいミドルシュート。ゴール前だけでなく、ペナルティエリアの外からも点が取れる。ストライカーとして、万能です。
このシーンもDrinkwater。彼がDe Bruyneに対して曖昧なプレスをかけ剥がされたことで、Agueroへのパスコースができてしまっていました。
この早々の3点により、すでに帰る人がでてしまったVillaファン。
3点を先制したことでMancityはより楽になりました。
前半ロスタイムのビッグプレー。Mancityの4点目です。
You wearing number 17! Your vision is DIFFERENT GRAVY! 👓 @DeBruyneKev 👏
— Manchester City (@ManCity) 2020年1月13日
⚽️ @Sure
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Manchester City on Twitter: "You wearing number 17! Your vision is DIFFERENT GRAVY! 👓 @DeBruyneKev 👏 ⚽️ @Sure 🔵 #ManCity… "
VillaのCMが横にスライドする間にCM間をDe Bruyneが突破。ワイドに開いたMahrezに対してVillaはCMがプレッシャー。横のスライドが間に合わず間が空いてしまいました。
問題は次のDe Bruyneのプレー。
ボールを運んで前進しているときには、De Bruyneより前にいる選手は逆サイドのJesusだけ。もう少しフォローを待つか、さらに深くドリブルするかという選択肢が考えられるなか、彼はアーリー気味にグラウンダーのクロスを選択。そのボールは、VillaのディフェンスラインとGKの間を通り、フリーのJesusへ。
De Bruyneは14アシスト。リーグ20アシスト行けるんじゃないですか。最高ですよ。素晴らしいですよ。
これで4-0となり、勝利はもう決まりです。
◻️Agueroの偉大な記録
後半開始。
Villaは勝つならば攻めなければいけませんが、Mancityのボール支配に成すすべがありません。中盤の3枚がスライドしてから、逆サイドにボールを展開するMancity。
後半グリーリッシュを一列落として5-4-1にシフトしたように思えましたが、あまりに遅すぎる変更。それにより、攻撃がうまくいっていたとも思えず。
57分
ついに記録が書き換えられる瞬間です。
前半1点をあげたAgueroが2点目を決め、元フランス代表アンリの持つ「外国人選手の最多ゴール155点」を塗り替えました!
D.silvaのプレーも当然、素晴らしいですが、ペナルティエリア内であそこまで冷静なAguero。ボールを巧みに操り右隅にボールを流し込みました。
その後63分にFernandinho→Otamendi、De Bruyne→Fodenへと交代。
FodenはDe Bruyneの役割を引き継ぎます。この若きイングランド人は本当に将来有望です。
Pepのもとでサッカーを学び、De Bruyne、D.silva、Mahrezたちからテクニックや動きを学び、未来のMancityを背負ってくれる存在になると信じています。
65分からようやくVillaが動きます。
DouglasLuizを下げてNakambaを投入。グリーリッシュを一列落として5-4-1に変更します。
それでも状況は変わりませんでしたが、最後にPK獲得からの一点を取ったので一矢報いました。
81分
ゴールショーの締め括りはAguero
見事ハットトリック!!
最後のゴールはプレゼントでしたね。Villaは完全に集中力切れてました。
Agueroは1988年生まれの31歳。
アルゼンチンのブエノスアイレス出身。
アトレティコマドリードで有名になったあと、2011年にMancityに加入し、プレミアリーグの世界へ。
プレミアリーグデビューのスウォンジー戦て2ゴール1アシスト。鮮烈なデビューをっています。そこからゴールを積み重ねこの大記録を達成しました。
AgueroがMancityを選んでくれてほんとに良かった!まだまだゴールお願いします!
◻️今日のハイライト
18' @Mahrez22
— Manchester City (@ManCity) 2020年1月12日
24' @Mahrez22
28' @aguerosergiokun
45+1' @gabrieljesus33
57' @aguerosergiokun
81' @aguerosergiokun
All the best bits from our victory at Villa Park...
🔵 #ManCity #AVLMCI pic.twitter.com/WwVq5I6fVg
Manchester City on Twitter: "18' @Mahrez22 24' @Mahrez22 28' @aguerosergiokun 45+1' @gabrieljesus33 57' @aguerosergiokun 81' @aguerosergiokun All the best bits from our victory at Villa Park... 🔵 #ManCity #AVLMCI… https://t.co/OQuU5HDebI"
久しぶりの大勝でした。
うれしい。
D.silvaが復帰して感じたのは、ビルドアップからシュートまでの流れが、彼がいるといないでは滑らかさが全然違うということ。本当に狭い局面でのボールの扱いがずば抜けていて、取られる心配もないのでチームメイトはゴールへの最短経路を動くことができます。
また、Agueroとのコンビネーションは熟練の域に達していてどんなに狭いエリアでも簡単にボールが繋がります。
そして、最近のMahrezの成長が著しいです。加入当時のMahrezはサイドに張り出してドリブル一辺倒でしたが、今では内側に入りこんで、De Bruyneとポジションを入り変えたり、Agueroの動きに合わせてDFラインの裏に飛び出したり、左サイドに回ったり、さまざまな動きができるようになりました。
De Bruyneとのコンビネーションも向上し、プレミアでは18試合7ゴール7アシストを記録しています。
前半戦の足踏みはあれど、怪我人も帰ってきて調子をあげつつあるMancity。CLに向けても楽しみです。
次節はクリスタルパレス。
しっかりと勝ってどんどん調子をあげてほしい。
それでは!