ManCityを追うものは一兎を得ず

水色と白

マンチェスターシティとレアル・マドリー。時々それ以外

MENU

トラオレの呪縛 PL第19節 vs Wolves(アウェイ)

f:id:tadashicity:20191228095855j:image

引用:Mancity公式Twitter

 

こんにちは。

tadashiです。

 

ウルヴスとの再戦です。

前回はトラオレにやられて敗戦。今日の試合はリベンジマッチ!ダブルはなんとしても避けたい。

 

前回対戦の記事はこちら


黄色信号Mancityの苦悩 第8節 vs ウォルバーハンプトン - tadashicityのブログ

 

 

 

[フォーメーション]

◻️Mancity

4-2-3-1

f:id:tadashicity:20191228153538j:image

今日の試合は現地でもスタートから4231を予想。フォーメーションの数字はただの数字でしかないと言えども、B.silvaはもはやなんでもできる存在。

Agueroがスタメン復帰し、それ以外は前節のレスター戦と同じです。

 

◻️ウルヴス

3-4-3
f:id:tadashicity:20191228151232j:image

攻撃陣やっぱり協力ですね。

ヒメネス、トラオレ、ジョタ、ジョニー、モウチーニョ、ネベスと…なんてことだ。FIFAでも強い。

 

[前半10分まで]

前半開始。

 

両チームのプランを見ていきます。

Mancityは、De Bruyneがトップ下の4231。しかし、4231と言ってもあくまで初期位置だけの話。B.silvaは状況に応じて様々なアクションをするので、数字の羅列と言ってもいいでしょう。

いつものようにWalkerは偽SBのように内側に絞ります。ビルドアップ時にはRodriとB.silvaが横並びになっている。


f:id:tadashicity:20191228160023j:image

ここ最近のMancityに見られる形です。Mendyを大きく前に張らせるための手段でもあると思います。

 

一方、ウルヴス。

ウルヴスにはトラオレがいます。強靭なフィジカルとスピード、そしてパワーをあわせもつ彼を攻撃の鍵としてゲームを組み立てます。


f:id:tadashicity:20191228161307j:image

左WBのジョニーと右WGのトラオレが大外に張り、左WGのジョタはヒメネスも並んだりハーフスペースでボールを引き出す役目をします。

後ろはドハーティが中に絞って6枚が2列になっていました。Mancityのようにボールを繋いでいくチームではないので、この6人は前線へボールを送る運び屋という位置づけでしょうか。

守備ではWBがDFラインに入り、5-4-1の形になります。


f:id:tadashicity:20191228162559j:image

 

大外に開くMahrezとMendyをマークしながらも3枚DFがいるので安心感があります。

 

さっそく6分には、ロングボールでトラオレにボールを送ったシーンがありました。なんでもないボールにも怖さを感じます。

 

[前半11分~後半50分]

Mancityに悲劇が起きます。悲劇というにはあまりにもお粗末ではありますが。

MendyとDendonckerの接触から一時試合が止まったあとのプレー。中央でボールを持ったコーディがパスの受け手を探します。モウチーニョが受けに降りますが、De Bruyneがついていきます。さらに先を見たコーディは、前線にフリーで走る選手を見つけます。

ジョタがOtamendiの兄貴を振りきり飛び出しました。Fernandinho、Mendyは同じラインを保っていましたが、ジョニーにつられて、Walkerが最終ラインとなってしまっていたのでオフサイドはありません。

飛び出すEderson。ジョタが少し先にボールに触りました。Edersonの足はジョタにあたり主審のアトキンソンは迷わずレッドカードを掲げました。

PepはAgueroをBravoに交代。前半のこんな早いタイミングで、Mancityは10人で戦うことになりました。


f:id:tadashicity:20191228164747j:image

Sterlingを前に起き、4-4-1のシステムに変更せざるを得ません。

ここで思いもよらぬプレゼントをもらったウルヴス。もちろん狙うは変わらずトラオレです。キープ力のあるヒメネスとテクニックのあるジョタでボールを繋ぎ、右サイドのトラオレへ。B.silvaやMahrezもDFラインに吸収されらこともしばしば。

 

これまで対戦相手が行ってきた引いて守ってスピードのある選手でカウンターという戦いかたを自分達がやらなければなりません。

 

 

そんなことを考えながら試合を見ていたところの20分。

Mahrezがペナルティエリア内で足を踏まれてPK獲得。ダイブしているようにも見えるけど、たしかに足は踏まれていました。

キッカーはSterling。

一度目はルイパトリシオのビッグセーブに阻まれましたが、なんと蹴り直し。

ルール改正で蹴り直しの条件が変わったようですが、映像を見てもウルヴスの選手はペナルティエリア内に入っているようには見えなかったし、ルイパトリシオもゴールラインをしっかり踏んでいました。

しかし、Mancityからしたらラッキーでした。蹴り直しのPKもSterlingが蹴りましたが、ルイパトリシオがセーブ。こぼれ球を押し込み10人のMancityが先制。

正直ホッとしました。今日も大丈夫だろうな、と。

 

前半はその後、引いたMancity相手に攻撃を続けるウルヴスの時間。


f:id:tadashicity:20191228172413j:image

前が1枚になってしまったので、いつものように2枚でプレスをかけられない。


f:id:tadashicity:20191228172600j:image


もし、中盤の1枚がボールにつられて前にプレスをかけると、その後ろのスペースをヒメネスやジョタにいいように使われてしまいます。

前半は大きなピンチもなく、失点なしで終わりました。

 

後半開始。

Mahrezに替えて、E.Garciaを投入。戸惑う実況と解説。そして、私。

ゲームが始まってみるとなんということでしょう。E.GarciaをCBの間に置いて5バックにしていました。10人であってもポゼッションを捨てないと思っていたので驚きです。

ウルヴスにボールを保持されることを前提に最終ラインではゴールを許さないプランに変更です。1点取っているということも大きかったかもしれません。

驚きましたが少し期待もありました。ウルヴスのような特攻型のチームをMancityは苦手としているなかで、このまま勝ちきれたらチームとしての幅が広がるのではないかと。

 

この5バックは前半の様子を見た上での判断とも考えられます。前半の441では、両サイドのMahrezとB.silvaがDFラインに吸収されてしまっていたので、結果的に621という非常にアンバランスなポジションとなり、ボールを前に運ぶことに苦労していました。守備で6枚持っていかれてしまうならいっそ最初から5枚にしておいて、3+1で攻撃しようという考えは効果的ではあると感じます。

 

後半が始まってからはこれまで見たことのない異様な展開がありました。ボールを保持するウルヴスとボールを追いかけるMancity。トラオレにボールがわたる度にドキドキして仕方がありません。

 

実況や解説も後半の戦いかたに疑念の声をあげていた50分。

Mancityが欲しかった2点目が入ります。

左サイドでボールを奪ったMancityは中央のRodriにボールを預けます。ウルヴスの選手がボールとRodriに視線を移したそのときに、De Bruyneが中盤とDFラインの間に入り、Rodriとの縦関係を作り出しました。


f:id:tadashicity:20191229114350j:image

Sterlingが位置をずらすとエアポケットが生まれる。De BruyneはRodriからのパスをこの中盤とDFラインの間でボールを受けた。

 

すかさずパスを出したRodri。その時点で局面で言えば2対2。同数の勝負では明らかに優位なMancity。De Bruyneは飛び出したSterlingへダイレクトでスルーパス。フリーで飛び出したSterlingは冷静にボールを浮かせてゴールです。

素晴らしい速攻。狙い通りの形です。

 

リードしている展開は、相手が前がかりになる。5バックで確実に守ってからスピードのあるSterling、インテンシティが高くプレー精度の高いDe Bruyneで攻撃を完結させる。Pepのプランはここまで狙い通りでした。1人いなくなって、ポゼッションを捨てたとしても勝利という結果にこだわった狙いが選手たちにも伝わっていました。

ここまでは。

 

[後半55分~試合終了]

ここからがMancityの悲劇の始まりです。

55分

前線にボールがわたりましたがSterlingがパスミス。そのボールがトラオレにわたると、ドリブルで運ばれミドルシュート。浮かさない非常に技術のある力強いシュートがネットを揺らしました。いつもよりも引いた守りかたをしているのか、ウルヴス攻撃陣へのプレスが甘くなっているように思えます。

 

59分

Otamendiの兄貴がイエローカード。とてもいらだっているのがわかり、見ている方も怖い。PepはすぐにOtamendiをCBの中央に入れ換えました。3CBの中央に置くことでファーストディフェンダーではなくなるのでこれ以上のイエローカード、退場者を出したくないという考えです。

 

66分

De Bruyneに代わってGundogan。不服そうな表情でピッチを後にするDe Bruyne。

ここはPepがどう考えていたのか。

残り20分を切ったところで、前に飛び出すDe Bruyneではなく、落ち着いてキープできるGundoganをチョイスしたのでしょうか。De Bruyneがまだ体力が残っていてRodriにもパスを出せる余裕があればもっとウルヴス陣地のコーナー辺りで時間を稼げたんじゃないかと思っていました。

29日にもう試合が控えている状況での判断もあったのかもしれまそん。

 

70分を過ぎたあたりから明らかにMancity選手の疲れが見えてきました。膝に手を置く選手、動きが遅くなる選手、反応が遅れる選手。無理もありません。10人で受けきるにはウルヴスの前線は力がありすぎます。

 

試合も残り10分を過ぎた82分。

Mancityの右サイドから攻められ、クロス。

それが左サイドに流れ、Mendyがタッチラインにボールを出そうとボールを隠すように体を入れました。

 

しかし、

 

アダマトラオレが背後からボールを奪取。おそらくMendyにもトラオレの姿は見えていたと思いますが、Mendyはボールをクリアせずにとられてしまいました。

 

そのボールをトラオレは中にパス。FernandinhoとOtamendiの足を抜けたボールはヒメネスの前に。

無情にもゴールの中へ。

失点着後のSterlingの表情がMancityの集中力が切れたことを示しているようでした。

 

そして90分。

左サイドからドハーティにボールを運ばれ、中央のヒメネスとワンツー。ワンタッチでOtamendiをかわしたドハーティは冷静にゴールへ流し込みます。

ヒメネスにボールがわたったときの反応。ここが明らかに疲労などから悪くなっていました。簡単に足を出してかわされてしまいました。

 

以上です。

この試合は前半早々の退場からすべてが狂ったように思えました。

レスターリバプールリバプールが大勝。クラブワールドカップで1試合を未消化にも関わらず、2位のレスターとは10ポイントの差をつけています。

 

Pepもインタビューでは、リバプールを追うのは現実的ではない、とまで言っていました。

もちろん諦めてはないと思うし、ファンとしてもまだ諦めてないです。

 

しかし、この敗戦はリーグ結果に大きく影響するでしょうし、メンタル的にも影響するはずです。

怪我人の多いなかでどこまでチーム力をあげられるか正念場だと思います。

 

 

次の試合は29日のシェフィールド戦。46時間しか時間がないなんて信じられないスケジュールです。

 

次は勝てるように応援していきます。

 

それでは!