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4バックは左右非対称 第22節 バーンリー戦

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こんにちは。

tadashiです。

 

今日は下位バーンリーとの試合です。

水曜日開催の試合はペップ政権で負けなしのシティ。安定した戦いで今日も勝利しました。

次の試合がリバプールだということで、我々ファンもどうしてもそこを見てしまう。しかし、シティの選手たちはそんなことを微塵も感じさせないプレー。

 

さっそくこの試合を振り返っていきましょう。

 

 

 

 

結果

バーンリー 0  -  2 マンチェスターシティ

 

3' ジェズス

38' スターリング(assist by ギュンドアン

 

スタメン

両チームのスタメンはこちら

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■ホーム バーンリー 4-4-2

前節チェルシー戦からは二人入れ替えたバーンリー。

注目はGKのポープ、左SHのマクニール、トップのジェイロドリゲスです。

リバプールに勝利した勢いは長くは続かず、前節のチェルシーには敗戦。また、ウッド、バーンズと主力が怪我しているので、なかなか成績は上がらない。後半戦は残留が目標になる

 

■アウェイ マンチェスターシティ 4-3-3

前節からは6人を入れ替え。デブライネはまだまだかかりそう。

ラポルトがSBとしてスタメンになっている。このスタメンだけで、ビルドアップの形が見えてくる。

今日のWGは右に対して左利き、左に対して右利きとなっている。SBを広げて、空いたところをカットインする狙いか。

 

出鼻をくじく無慈悲なシティ

前半開始

 

シティのキックオフで始まったこの試合、ホームのバーンリーは、開始からアグレッシブに前に出てきました。

4-4のブロックを作って、シティのパスをブロックの中に入れさせないような守備。シティ対策のセオリーとも言えるシステム。

開始直後には、パスコースがなくなりドリブルを仕掛けたカンセロを3人で囲みボール奪取。その際もカンセロのパスコースを切りながら素早く寄せていた。入りのいいバーンリー。少なくとも失点しない状態をキープしながら試合を進める構えだったのだと思います。

 

しかし、そんな矢先の3分にシティがあっさりと先制します。

ブロックを作って、自分たちのエリアに入るまでは様子を見るバーンリーは、ラポルトにボールが入った時にプレッシャーをかけることはありませんでした。左足に持ち替えたラポルトは、左に大きく張るスターリングにピンポイントのロングパス。足元におさめたスターリングはカットインしてルックアップ。スターリングは、ペナルティーエリア内に入ったベルナルドシルバへパス。華麗なターンで前を向き左足を振りぬきます。シュートはポープの真正面に飛んでしまいましたが、はじいたところにジェズスがつめてゴールを奪います。

1分前ぐらいにはシティの足元でのビルドアップにはある程度やれると思わせたところでのロングパスとはなんとも無慈悲だと思いました。

ジェズスがゴールを決めましたが、ジェズスがゴールを決めたリーグ戦では実に37試合すべて負けなし、35勝2分のようです。

 

さっそくリードを奪ったシティはその後も優位に試合を進めます。

 

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今日の試合もカンセロロールでの試合運びとなりますが、バーンリーの4-4-2は、そのカンセロロールへの対策がなされていました。縦と幅をコンパクトに保ったバーンリーは、カンセロとロドリに対して2トップがマークし、CBからのパスを阻害します。たしかにこのシステムであれば中央を経由した展開は少なくなり、サイドに一度預ける必要があります。

しかし、バーンリーはなにか勘違いをしていますね。

相手はマンチェスターシティです。ビルドアップのために後ろに控えている選手はストーンズラポルトです。DFらしからぬボールテクニックを備え、スペースがあれば運ぶことのできる二人の存在は厄介です。これに対してバーンリーは両SHをストーンズラポルトへあてることにしていました。おそらく最初から決めていたことだと思います。

ここまではよかったと思いますが、問題はこのあとです。

さすがシティと言えるところですが、例えばラポルトがSHにプレスをかけられたとしてもワイドに開くスターリングはポジションを下げません。SBをピン留めし、空いたスペースをIHのギュンドアンがボールを受けるスペースとしました。

 

圧縮された中央のエリアから離れ、ある程度ギュンドアンがフリーでボールを持てるようになったので、左でボールをキープしながら中央を経由してマフレズで仕掛ける、もしくは裏に抜け出すという展開が多く見られました。

 

一方で、バーンリーはジェイロドリゲスをターゲットとして、つながずロングボールをシンプルに放り込んできます。

2トップが真ん中からサイドに流れ、GKやCBのロングボールをおさめ、フォローに入ったSHから、中央に残ったトップの一人を狙ってクロスを上げるというのが序盤に多く見られた攻撃でした。

そのほかにも26分、27分と両SBがそれぞれオーバーラップをしたシーンがありましたが、SHが下りてCMに預け、ダイレクトでSBへ。スムーズにパスが流れていて普段のバーンリーはこういう形の攻撃なのかなと感じました。

 

バーンリーの攻撃は数えるほどしかないので、ほとんどがシティの攻撃、ボールキープの時間です。

シティとしては追加点を取って後半に向かいたいと思っていた38分に待望の得点が入ります。

 

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前半何度かベルナルドやギュンドアンがトライしていたハーフスペースの深い位置に、マフレズがようやく出したことでスターリングの得点につながりました。

 

ペナルティーエリアの深い位置からグラウンダーのクロス

 

これは、デブライネの十八番です。

そのプレーをデブライネ以外の選手でできるようになったこと。これはシティというチームにおいて大きな進化ですよね。

この得点のときは未来の形が見えたというか、まだまだシティは進化するなと期待があふれていました。できればこれをフォーデンとかにやってほしいと思ったり思わなかったり。

 

守備への意識は高い

後半開始

2点を失ったホームバーンリー。2点を先制したアウェイシティ。

シティはボールをキープして相手にボールを渡さずに時間を稼ぐことが一番の守備です。

 

さて、バーンリーは前半よりもプレスの位置を高めに設定。試合序盤に見せた素早いプレスを後半に再開し、58分はそのハイプレスでチャンスを作りました。

 

また、ハイプレスから引いた守備への移行もスムーズでバイタルエリアを取られた後は、ブロックを作り絶対に飛び込まない守備で何度もシティのシュートをブロックしていました。

シティの13本のシュートのうち実に半分の6本をシュートブロック。それだけボールに対する意識がかなり高かったということです。

 

ジンチェンコ出場

64分にカンセロがジンチェンコと交代します。

今日のスタメンを見てから、ジンチェンコの出場はないと思っていたので、目が覚めました。

 

バーンリーが疲れてきたこともあり、どんどんプレスがかからなくなってくるので、バーンリーは重心が下がります。それにより、さらにシティにスペースができてボールを動かしながら時計を進めました。

結果的には75%のポゼッションでほとんどバーンリーにはプレーさせませんでした。

 

ジンチェンコが入った後のシティのDFラインはそのまま右にスライド。ストーンズが右SBを務め、CBはディアスとラポルトとなりました。

今日の試合は、左SBがラポルトとジンチェンコが務めましたが、ジンチェンコがSBにいることでワイドレーンから斜めに送るバイタルエリアへのパスは味方が前向きでプレーすることを助けます。また、前半から何度かスターリングが中に入っていましたが、前半は縦にラポルトギュンドアンスターリングが並んでいることが多く見られました。いっぽうで、ジンチェンコであれば幅を取ることができ、スターリングが中に入っていったときでも窮屈になることはありませんでした。

 

それにしても、ここ最近のビルドアップの形でいけば、SBが一人出ていればDFラインは形成されることがわかります。

3人のCBが左右非対称にポジションを取り、SBが右か左かでスライドをするだけ。どんだけ万能なのか。それもこれもストーンズが復活し、ラポルトも戻ってきたということです。ここにアケまで戻ってきたらかなり余裕をもってメンバーを構成することができるでしょう。(昨シーズンとはえらい違い)

 

後半のスコアは動かず、試合はこのまま終了。

見事にクリーンシートでリーグ戦9連勝です。(クリーンシートは6試合連続)

 

6試合連続クリーンシートは本物?

 今日の勝利でプレミアリーグ9試合連続勝利かつ6試合連続クリーンシートを達成しました。ペップシティがようやく復調してきたという意見が多く、それは僕も同感です。次のリバプール戦に勝てたらいよいよリーグ制覇も視野に入ってきます。

しかし、どうでしょうか。この5試合の対戦相手はお世辞にも強いチームとは言えない相手でした。このまま突っ走ることができるかというと、これだけの結果では断言できないところがあります。

この6試合の相手は引いてきたチームも、前からハイプレスをかけるチームもありましたが、そのどれもが4バックでした。カウンターの強度もそこまで高くないので、シティの守備陣もそこまで苦労はしなかったと思います。

後半戦で再戦するレスターやトッテナムなどのハイレベルなカウンター戦術を展開するチームに対して同じように勝てるかというのは疑問ではあります。

 

ですが、この勢いというのはたしかにあります。不調が続きながらも負けなかったこともそうですし、デブライネを欠きながらも安定した得点やポゼッションを披露していることもそうです。結果を出していること。それは紛れもない事実であり、ペップシティの努力の成果です。

 

次節のリバプール戦。BIG6との対戦はかなり久しぶりです。同じプレミアリーグでありながら下位チームとの強度の違いは圧倒的です。この復調をそのままにリバプールトッテナムと良い結果を得られるかどうか我々は目を背けずに見ていかなければなりません。

応援していきましょう。

 

 

それでは!