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マンチェスターシティとレアル・マドリー。時々それ以外

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本質が隠れる快勝 第10節 vs バーンリー戦

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こんにちは。

tadashiです。

 

あっという間に10節です。(マンチェスターシティは第1節がなかったので9試合)

 

前節モウリーニョ率いるトッテナムに弱点をずばずばと突かれて無得点2失点の敗北を喫したペップシティ。

さて、今節はいかに。

もう書きながらにやにやが止まりません。

 

 

 

 

結果

マンチェスターシティ 5 - 0 バーンリー

 

6' マフレズ (assist by デ・ブライネ)

22' マフレズ (assist by ウォーカー)

41' メンディー (assist by デ・ブライネ)

66' フェラントーレス (assist by ジェズス)

69' マフレズ (assist by フォーデン)

 

一つ一つ得点を振り返りたいぐらいの大量得点!気分いい!これこれ!

 

 

スタメン

両チームのスタメンはこちら
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■ホーム マンチェスターシティ 4-2-3-1


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ストーンズが復帰。左SBは3節以来のメンディーがスタメン。メンディーはかなり躍動していました。クロスも多く、得点もあげ、ワイドレーンからペナルティ手前の中央に斜めのパスも。メンディーはだいたい格下相手に良いプレー見せます。

FWもジェズスが復帰。フェラントーレスもスタメン。スターリングを休ませたいのかもしれませんが、ペップはフェラントーレスをけっこう使いますね。スペイン代表でも活躍し、CLでも得点を重ねてていたフェラントーレスを使わない手はないかもしれないですね。

今日の試合ではプレミア初ゴール。記念すべき日ですね。

 

 

 

■アウェイ バーンリー 4-4-2


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GKポープが怪我により出場できず、ピーコックという24歳のGKがプレミアリーグ初出場。結果からもわかる通りほろ苦いデビューとなりました。ほろ苦いどころではないかもしれません。もう一人ベンソンという選手もプレミアデビュー。後半ペナルティエリア手前のFKを蹴った惜しいシーンがありました。ただ、ちょっとこの試合が初出場とはあまりにもきつい一戦でした。

 

シティ相手には常に負けてしまうバーンリーは、4-4-2で挑みます。

ボールを背負ってキープできるウッドの周りをバーンズが旋回。そこに左のマクニールと右のロドリゲスが絡んでいくバーンリーの攻め。しかし、今日の試合はほとんど攻めることができず我慢の展開が続きましたが結論としては我慢しきれず。

4バックでドン引きしなかった心意気はマンチェスターシティからするとラッキーでしたし、もう少し対策が必要だったかなと思います。狙いがわかりませんでした。

他のサイトでは、マクニールトップ下、バーンズが左というスタメンとなっていましたが、どうもそう思えないので上記のような形に。もし、バーンズが左にいたならテイラーはもう少しサポートが受けられたはずですよね。

 

 

前半 バーンリーの男気に感謝

前半開始

 

前半のポイント

・バーンリーの真っ向勝負

・マフレズという男

・ダビド・シルバがいなくなって

 

バーンリーの真っ向勝負

 さて、試合自体は、6分のマフレズのゴールで幸先よくシティが先制しますが、驚くのはバーンリーの試合への入り方。

今シーズンどのチームも引いてブロックを作り、素早いカウンターでシティ相手に善戦していたにも関わらず、バーンリーは引きすぎず、アグレッシブな守備を実践。12分のシーンのように引いて守るのではなく、ある程度シティの攻撃を予測する守り方をしているように思えました。

 

前半の始めの方は、得点は取れていたけど、動きの少なかったシティ。バーンリーは最前線と最終ラインをコンパクトにしつつ、パスの先をふさいでシティの攻撃をなんとか食い止めようとしていました。

しかしながら、このやり方が良かったとは思えなかったのは結果を見ればわかります。

ボールを持とうとしたバーンリーはシティのプレスにボールをロストし、ショートカウンターを決められます。その後も少しずつ、バーンリーの対応が遅れ、得点も必要となって間延びして、最もスペースを与えてはいけないデブライネにたくさんのスペースが与えられてしまいました。

 

 

マフレズという男

 

ハットトリック

 

シティで初めてではないでしょうか。

組織で崩せない(動きが少ない、パターンを読まれている)今のシティにとってとても助かる選手ではあると思います。組織だったシティにおいて、かつてのザネと同じ個で相手を破壊できる存在です。

 

特に圧巻だったのはマフレズ2点目のシーン。

ペナルティエリア内でスローインを受けたマフレズは一人、二人とかわし、最後はゴールを見ずに、左隅に蹴り込みます。

あぁ、今日はもう勝ったな、良かった。と思うと同時に、うーん、今日は連動した攻撃見えないなぁ。と思うシティファンは多かったのではないでしょうか。

 

ちなみに、マフレズ。

昨シーズンの中断明け。相手との駆け引きで裏への抜けだしを多用していましたが、今シーズンはほぼなし。もうやらないのでしょうか。常に足元でボールを受けようとするのは別に問題はないのですが、それって他の選手の動きがあってこそだと私は思っていて、前半のような動きの少ない展開だとバーンリーだったからとは言いにくいですが、なんとかなったのもそこが要因かな、と。これがトッテナムリバプールではそうもいかないですよね。

また、これまた昨シーズンは右足を多く使っていましたが、それも今シーズン減りましたね。

 

「初心に戻る」がテーマなのだろうか…

 

 

ダビド・シルバがいなくなって

シティのレジェンドがいなくなって、もっとも影響しているのがシステムと攻撃です。

 

まず、4-2-3-1が多用されています。

昨シーズンまでのシティは、ダビドシルバがハーフスペースで相手の注意をひきつけてくれることで、スターリングが自由に大外から仕掛けることができ、左SBは安心して中央にパスを入れられました。

しかし、今シーズンはそれができず、スターリングを内側に絞らせ、ギュンドアンをSB落ちさせることで、これまでスターリングにポジション取らせていた位置にSBを置くようになったのです。

これは数試合前のレビューを見てもらいたいのですが、これにより左SBの前方へのパス数は激減。攻撃のための大外レーンではなく、つまったときの逃げ場としてしか大外レーンが活用されなくなりました

 


SBの役割を取り戻せ! 第6節 vs ウェストハム - tadashicityのブログ

(昨シーズンとのSBのパスについて論じています)

 

さらに、ダビド・シルバがいないことで、ペナルティエリア手前でDFラインと中盤の間でSBから受けるプレーやハーフスペースでのボールの出し入れが極端に減りました。

狭いところでボールを動かせなくなったシティは、相手守備を動かすことができず、結局攻撃の生命線がデブライネによるショートカウンターとなっています。

今日の試合はそれがきれいに決まったり、バーンリーが引かずに来てくれたおかげでスペースがあったので、なんとなくパスも繋がるし、良く見えたので、選手たちの動きが少なくパスで崩せないという問題の本質から目をそむけさせてくれたので、つかの間の幸せ、FF10で言えば「ナギ節」が訪れました。

今後(今シーズンだけでなく来シーズンも含め)ペップがどう手を加えていくのか楽しみです。

だれかをダビドに育てるのか、5バックに対する圧倒的な戦術を生みだすのか…!

 

※ちなみに私はある選手をIHに推しています。


ジンチェンコがIHでプレーするべき3つの理由 - tadashicityのブログ

この記事の中盤ぐらいにダビド・シルバのプレーについて書いています。

 

 

後半 ストーンズ…待ってたよ!

後半開始

 

後半のポイント

・スペースができればいつものシティ

ストーンズ復調

・SBのポジションを教えてくれるテイラー

 

 スペースができればいつものシティ

3点を失って、バーンリーも攻めなければいけません。

当然、前半のように守備からスタートしていられません。ウッドをうまく使いながら、マクニールやロドリゲスでチャンスを作ります。後半の15分ぐらいまでは、クロスを中心にチャンスがありました。

 

さて、これによりスペースができ始めたこの試合。スペースができてしまえば、十分な休息を得たデブライネが精度の高いパスを送ることができ、ギュンドアンが巧妙に時間を作ることも可能。

 

67分のフェラントーレスの得点。

マフレズがペナルティエリア手前でゆとりを持って相手と対峙することができ、ウォーカーの上がりを待つ時間もありました。

その直前に、デブライネからディフェンスの裏にスルーパスを出され、最終ライン全体が下がって、なんとかクリアしてラインを上げようとするも、ジーニョに拾われ、逆サイドに展開されました。バーンリーは守備の陣形が整わず、ペナルティエリア内を自由にシティが使いました。

フェラントーレスはこれでプレミアリーグ初得点。

 

69分のマフレズの3点目は、この広大なスペースをデブライネが自由に使ったことで生まれました。

中央でだれもいないフリーな状態で、ウォーカーからパスを受けるとターンをし、すぐさま左サイドのフォーデンへスルーパス。速すぎていつ判断していたのか理解ができなかったです。

このシーンもバーンリーはまったく間に合っていませんでした。というのも、このシーンは最終ラインからのサイドチェンジのパスミスによるものでした。前がかりになるためのきっかけをミスしてしまうとこの展開の通り対応が間に合わなくなりますね。精度というものがどれだけ大事かがわかります。

 

 

ちなみに、この試合を見たシティファンは、あることに気付きます。

 

 

「デブライネには十分な休息を与えないといけない」

 

過密日程になればなるほど、デブライネは弱音を吐き、文句をたれ、精度の下がったプレーになってしまいます。疲労がプレーに如実に表れる選手。それがケビンデブライネなのです。(異論は認める。しかし、ことごとく却下だ!)

 

 

ストーンズの復調

久しぶりの男がこの試合とてつもない輝きを放ちました。

それが今日右CBに入ったストーンズです。

競り合い、1対1(ほとんどなかったけど)、縦パス、ボール運び。どれをとってもほぼパーフェクト。

 

特に後方からドリブルで運ぶ姿が目立ちました。バーンリーが2トップを縦関係にしてブロックを作っていたので、2CBたいしてはウッド1枚のみ。ストーンズはパスに頼るだけでなく、ボールを運びながら守備の噛み合わせをずらしてそこからパスを出していました。決定的なパスは前線の選手に任せながらも、そこにいたる前の効果的なパスは数多く見られました。

 

個人スタッツを見てみると、

クリア 8回

インターセプト 2回

ボールタッチ 110回

パス成功率 96%

ロングパス 6/6

キーパス 1回

 

攻守に渡り、見事な活躍を見せてくれて、数シーズン前からシティを見てる人からしたら「おかえり!」という気分だと思います。

このまま調子を落とさなければ、ルベンディアス、ストーンズラポルトという素晴らしいCBを疲労を考慮しながら起用できることになります。昨シーズンからは考えられない…。すごい…。

 

 

SBのポジションを教えてくれるテイラー

バーンリーの左SBのテイラー。

私は彼のプレーを初めて見ましたが、これこそがSBですね。と感じました。

中央に行ってしまうマクニールをサポートするため、絶妙な位置をキープしながらマフレズを相手に1対1をする。さらに後半は攻めなければいけないのでオーバーラップして、センタリング。いやー、素晴らしいです。

 

テイラーのヒートマップを見てみましょう。f:id:tadashicity:20201201165311j:image

 

5失点している試合でこのポジションの高さ。右のロートン(背番号2)と比べるとポジショニングの違いがわかります。

クロスも3本上げていて1本成功しています。

アストンビラのターゲットもそうですが、中堅以下のチームで存在感を放つサイドアタッカーの後ろにいるSBは本当に苦労します。オーバーラップを囮に使われることなんて当たり前。

パスが出ようが出まいが、彼らのためにサイドを駆け上がる。素晴らしい光景ですね。

 

プレミアにはそんなSBがもっともっと隠れているかもしれません。今シーズンどれだけ発見できるかわかりませんが、目を凝らして見つけていきたいなと思います。

 

(ちなみにメンディーのゴールは大層うれしいです。実はクロスだったのでは?と思ってる人も多いぐらい絶妙なシュートでしたね。あそこが見えるデ・ブライネにはほんと恐怖です)

 

 

 

トッテナム戦から良くなった点は?

5得点かつクリーンシートでだれもが「これこそがマンチェスターシティ!ペップシティだ!ひゃっはー!さあ、アルコールを浴びようぜ!Let's drinking!」と言いたくなりますが、少し前節を思い出してみましょう。

 

モウリーニョに狙われた弱点はなんだったでしょうか。

 

1. スペース管理の甘さ

2.シティの左SBから攻められる

 

の2点でした。

 

では、今日のバーンリー戦はどうだったのでしょうか。

まず、スペース管理の甘さについては、それ以上にバーンリーが甘かったので、良くなったのかどうかも不明です。

 

私が感じたのはやはりロドリとフェルナンジーニョの違いでした。

後半からロドリと代わって投入れたフェルナンジーニョ。おそらく3点差を維持したまま追加点を狙う交代だったと思います。なぜ、フェルナンジーニョが点差を維持するための交代カードなのかというと、背後のスペースをよく理解しているという点が大きいと思っています。

相手のボールホルダーが後ろを向いたとき、トラップがずれたとき、など、自分が上がったスペースを使われない状況のときだけ詰め寄り守備を行っていました。

また、攻撃のときも上がらずに一つ引いた位置でセカンドボールに備えます。

フェラントーレスの得点は、相手のクリアを拾ったフェルナンジーニョが右サイドに展開したことが決めてとなっていました。

 

続いて2つ目の左SBからですが、これは選手が変わらなければ根本的には変わりません。今日のメンディーは攻撃に関してはGoodでしたが、相変わらずヘディングは嫌いそうだし、クロスは簡単にはあげられるし、バーンリーだからなんとかなったかな、という印象。左にルベンディアスがいたので、さらになんとかなっていたのもありますね。

 

左SBの守備というのは今のところアケを使う以外は改善されないと思います。ペップが、アケの左SBをファーストチョイスにするとは到底思えませんが。

 

 

以上です。

 

久しぶりの複数得点、クリーンシートでの勝利。最高の気分で眠ることができました。

1試合少ない状態で勝ち点差5なので、まだまだリーグは問題ないですね!

と言いたいところですが、何度も言うようにこういう勝利は、問題の本質から逃げられる試合なんです。

なんとも、まあ、解決策はあるのかどうか…。

 

先日のCLオリンピアコス戦も勝利はしたものの、攻めながら点が取れないという試合でしたので、攻撃は満足のいくものになっていない可能性が高いです。

 

と、まあまずは勝利を喜び、次の試合をまたしっかり観ていきたいと思います。

 

 

長い文章読んでいただきありがとうございました。

 

それでは!