ManCityを追うものは一兎を得ず

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PL 第2節 vs Tottenham Hotspur

こんにちは。

tadashiです。

 

第2節ということで今回も簡単に書いていきたいと思います。

 

今回のポイントはこちら

・Tottenhamのコンパクトな守備

・Mancityの飛び道具Ederson

・相手エリア内のDe Bruyneと回収班

・コーナーの失点

 

昨シーズン数日間の間に3試合もした相手。CLではVARに泣かされ、そのTottenhamは決勝まで行ったから、もう悔しくて悔しくて仕方がありませんでした。勝ち点3がほしいところです。

 

まずはフォーメーション

 

Mancity

433
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Otamendi,B.silva,Gundogan,Agueroがスタメンに。このフォーメーションWGとIHが左右逆ですね。

怪我したSaneの回復を祈って、アップユニは背番号19でしたね。ここ最近のシティの団結力好きです。

 

Tottenham

4321と予想されていましたが、実際はLamelaトップ下、WinksとNdonbeleのダブルボランチの4231でした。

Eriksenは今回はスタートからですね。移籍するとかしないとか騒がれていますがいかに。
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sonは怪我かな? Moulaが控えています。いつも途中から入ってきてシティを撹乱してきますので、今回も途中から入ってきてやってくれましたよ。

 

[Tottenhamのコンパクトな守備]

試合開始からトッテナムは非常にコンパクトな陣形を保ちます。


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これは前半6分のシーンを図式化したものです。Tottenhamは黒い線の中に全員おさまる配置で、Mancityはサイドがフリーの状態になっています。

外はいくら繋がれてもいいから、中央だけはしっかり消すぞ!という固い意思が見てとれます。

それでいてTottenhamは引くわけではなく前線からもしっかりボールを追いますので、並みのチームであればボールを刈られてショートカウンターでやられますね。

試合終了までしっかりとこのコンパクトを継続して勝ち点を取ったので、Pochettinoはいやらしいなと思いました。

シティのパス回しは442ブロックの外側で回していることが多く、中に入りこむとボールロスト。前半68%だったポゼッション率は最終的に55%になっていました。ホームで勝ち点3がほしかったこともありましたが、外側で回しているだけでは点が取れないので、中にトライしていくしかないのです。そこをしっかりと止めていくTottenham。

 

ちなみにシティのビルドアップに対してはアンカーへのパスコースをKaneとLamelaが縦関係で塞いでいました。

一方シティは、ビルドアップの出口をRodriの隣にZinchenkoを置くことで増やしています。

サッカーっていうのは配置ゲームだなとほんとに思います。相手がこう来るかもしれない、相手がこう来るから、こう動こうという裏の裏まで考えるゲーム。頭が疲れそうです。

 

[Mancityの飛び道具Ederson]

前半7分のシーン



EdersonからB.silvaへロングフィード

正確なそれはB.silvaに寸分も違わず送られる。そのボールを頭で流したところにWalkerのランニング。逆サイドのSterlingにマイナスのグラウンダークロス。Sterlingはフリーでシュート。

昨シーズンも何度も起きたこのブラジル代表GKのボールコントロールとパワーは、シティのビルドアップをしっかりと確実にサポートする。

4バックのチームを率いていることを想像してください。相手の選手が前線に3人いたとしたら、監督としては相手選手+1人を残しておきたいと思いませんか?

そうなると自チームで残っているのは、GK、DF4人を抜いた6人。一方でMancityは、GKのEdersonを含めると8人がビルドアップに参加することができ、2人フリーの選手が出てきます。


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Tottenhamは何度かEdersonまでプレッシャーをかけましたが、だれかにプレッシャーに行けばだれかが余る。最初から2人余っているので、精度の高いキックを持っていれば簡単ですね。


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実際の場面を図式化したのが上の絵です。

Kaneはコースを切りながらプレッシャーをかけました。左サイドを見ると同数なので普通ならここではまるはずです。しかし、Edersonはいとも簡単にパスを繋ぎました。あろうことかシュートまで。ここまで来るとプレッシャーの無効化です。僕がSBでもあのB.silvaへのロングフィードは予測しません。

 

[相手エリア内のDe Bruyneと回収班]

先制点のシーン。

まずはここから

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絵に描いたようなハーフスペース。SBとCBの間、DFラインとMFラインの間、ちょうど4人の真ん中で、Otamendiからボールを引き出したDe Bruyne。画面外にいるB.silvaへダイレクトで送ります。


B.silvaはいつものように左足でボールをさらしながら間合いを図ります。Westham戦では、De Bruyneはここから、SBとCBの間をかけぬけ、スルーパスを受けたら高速ロークロスをお見舞いしていました。このシーンでは写真のようにペナルティエリアを見て、バックステップで下がって、また中を見て、B.silvaから落としのボールをダイレクトでファーポストに蹴り込みます。この瞬間にはSterlingとDe Bruyneは完璧にイメージの共有ができていたようで、ドンピシャのクロスがSterlingの頭に届きました。

 

33分の2点目のシーン。
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先制点のときと同様に4人の真ん中にポジションし、B.silvaのドリブルに合わせて、今度はSBとCBの間を走ります。パスを受けたら伝家の宝刀高速ロークロス。出ました。

中にいるAgueroは触るだけです。(と言いながらやっぱりAgueroはうまいです)

 

De Bruyneの立ち位置は、守る側からすると非常に厄介です。オフザボールのときだれがマークすればいいのか、ボールが渡ったときにだれがプレッシャーをかければいいのか曖昧になってしまうからです。そのDF側の一瞬の迷いがあれば次の展開に持ち込むのは容易ですね。また、Mancity全員があの状況でクロスが来ることをわかっています。チームとして形が染み込んでいて、雑に言うと見なくてもクロスをあげてもいいというような状態です。

 

サイドバックとしてはこんなにつらいことはありません。CBはクロスへ対応しなければいけないのでDe Bruyneが飛び出したときについていけません。SBがついていくとなるとB.silvaがフリーです。

Roseからしたら「いや、これほんとどうすんのよ、監督先に決めといてよ!」という状態です。もしかしたら決まっていたのかもしれませんが、後半も何度かあったのでここに対するPochettinoの指示がわかりませんでした。

ここはEriksenかNdonbeleが必ずついていくことにするか、Roseがついていくことにするかをある程度はっきりしないと、あの中間ポジションのDe BruyneとB.silvaを相手するのははっきり言って厳しいです。

Mancityの試合を観ていると元SBの僕としては心が痛みます。

 

ちなみにポイントの回収班ですが、Mancityはサイドで三角形を作るときは、ボールをカットされたり、ドリブルを止められたときなどの1stDFとして常に1人後ろ側に待機しています。試合を見るときは注目してみてください。

 

[コーナーの失点]

56分の失点したコーナーキック

 

個人的にはまったく理解のできない守りかたでした。特に僕自身、背の低いLSBの時代が小中高とありましたので、背の高い選手を全員ゴール前に立たせるというのは相手に有利な状況にしてしまうというのを知っています。簡単に説明します。



TottenhamはKane、Lucas Moura、Alderweireldが縦に3人並んでいるところからスタートします。Alderweireldがニア、Kaneがファー、残りのMouraがその間に走り込む形になっています。失点のシーンでは、LamelaはMouraに合わせ、WalkerかOtamendiに競り勝ちゴールネットを揺らしました。

写真だとわかりにくいのですが、Tottenham3人に対して、それぞれAguero、Gundogan、B.silvaをあてています。

ここが理解ができません。Mouraはそこまで身長はないですが、残りの二人は大柄です。特にKaneは、TottenhamのストライカーなのだからCBなり、Walkerをあてるなりするべきでした。いくら背が高かったとしても垂直跳びと助走をつけたジャンプで比べたら、後者には敵いません。これが、全員をゴール前に立たせることが相手に有利な状況を与える理由です。

コーナーキックにおいて、背の低い選手は無力です。コーナーキックでは、そういったミスマッチを絶対に起こさないようにしなければなりませんでした。

Mancityには、Otamendi、Laporte、Walker、Rodriと屈強なプレーヤーが4人もいるので、マンマークとゴール前で半分ずつにわけて配置するべきだったと思います。

背の低い選手からしたら、競り合いで体をぶつけてもどうにもならない瞬間が多々あります。その最もがコーナーキックなのです。


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※今回の失点については、PepとAgueroの言い争いからもわかるとおり、Agueroがいきなりマークを外してGundoganがKaneとMouraを見なければならなくなり、Mouraをフリーで走り込ませてしまったことが原因です。また、AlderweireldについていたB.silvaは、Alderweireldが走り出した瞬間にだれかに任せているように見えましたので、3人のうち2人がフリーで助走をつけてヘディングシュートができる状態だったのです。

それでは身長で優っていたとしてもタイミングによっては競り負けます。

 

結果は2-2の引き分けでした。

2回追い付かれてタイムアップ。後半は最後の最後にJesusがネットを揺らしましたが、VARでその前のハンドを取られてしまいました。CLでもそうでしたが、VARに二度もやられるとは…。

 

 

 

今回の試合は、

カイル・ウォーカー vs カイル・ウォーカー・ピータースとか、

Aguero vs Pepとか、

前半終了間際のB.silvaのボールキープなどなど

取り上げたいことはたくさんありました。

試合としては面白い展開でした。Tottenhamも簡単にロングボールを蹴るのではなくパスを繋ぐ意思も見えましたし、新加入のNdonbeleのプレーも見れました。

Jesusの今世紀最大の困り顔も目撃できたのでお腹一杯の90分でした。Kaneにはがっかりですが。

 

まあ、De Bruyneが相変わらずキレキレで、ハーフスペース、チャンネル切り、高速ロークロスなどお手本にしたいプレーが盛りだくさんでした。もっと活躍してくれ!

 

最後に両チームのスタッツを。

Mancity : Tottenham

シュート数 30 : 3

パス本数 552 : 425

コーナー 13 : 2

ポゼッション 55 .4 : 44.6

 

Tottenhamが守ったのか、Mancityが決め切れなかったのか。

 

次節はBournemouth戦勝ちましょう!

 

英語表記けっこう気に入っていますが、読みにくい気もします。考えます。

 

それでは!